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車を走らせること15分。もうすぐ到着する。
北山の、今にも消えそうな声で発した「助けて」という言葉が、ずっと頭の中で繰り返されている。
〇〇ホテルは会員制のホテルで、芸能人も多く利用している。泊まったことは無いけど、大体の場所は把握していた。それでも迷って時間がかかれば北山を不安にさせるので、ナビを設定していた。
到着し、駐車場に車を止め『着いたよ』とメールを送信する。北山からは部屋番号が送られてきた。
開放的なエントランス。すぐに、エレベーターを探し乗り込んだ。
部屋の前に到着し、扉をノックをすると、藤ヶ谷?と北山の声がした。
そうだと伝えると北山が静かに扉を開けた。俺の姿を確認すると、ほっとして中に入れてくれた。
「…来てくれてありがとう。」
北山はソファに腰を下ろし、俺にテーブルを挟んだ向かい側のソファに座るよう促した。
北山は上半身裸でバスタオルを首にかけていた。髪が濡れているのでシャワーを浴びた後だということが分かる。
目が赤く腫れている。…かなり泣いたのだろう。
そして目の端に映る、ゴミ箱に捨てられている破れたシャツ。…あれは、北山の服だ。
大方の予想は付く。
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西山(プロフ) - tsubakichanさん» 前の作品まで…!ありがとうございます(;_;)いえいえ優しさの滲み出る素敵なコメントです!ありがとうございました! (2018年7月23日 17時) (レス) id: 96d8508f47 (このIDを非表示/違反報告)
西山(プロフ) - tsubakichanさん» 初めまして!コメントありがとうございます!ずっと読んでいただいてるんですね(;_;)ずっと語り手が藤ヶ谷さんだったのは、終盤に北山さんの気持ちをいっきに書きたかったからなんです。私も絶対幸せになってほしいです(;_;)笑 最後まで頑張ります! (2018年7月23日 17時) (レス) id: 96d8508f47 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - 元々、先の作品『secret cockteil』から、読ませて頂きまして、こちらにもハマってしまいました。言葉選びがあまり得意じゃなくて…感想とか少ないというか、ほぼしないのですが『secret cockteil』みたいな素敵なお話は大好きです。 (2018年7月23日 13時) (レス) id: 3ef3f18305 (このIDを非表示/違反報告)
tsubakichan(プロフ) - この作品を作られた時から読ませて頂いていました。みっくんの手紙につまった気持ち…とても、胸が締め付けられる思いで、思わず初コメ失礼します。何とか救い出して…絶対2人で幸せになって欲しいです。今後の展開、楽しみにお待ちしています。 (2018年7月23日 13時) (レス) id: 3ef3f18305 (このIDを非表示/違反報告)
西山(プロフ) - かなさん» 初めまして。コメントありがとうございます!ほんとですか?書きたい気持ちはあるのにあんまり上手く書けなくて残念だなぁと思いながらだったので 、そう言っていただいて本当に嬉しいです!最後まで頑張ります!ありがとうございました(*^^*) (2018年7月23日 11時) (レス) id: 96d8508f47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西山 | 作成日時:2018年6月7日 3時