８０話 もっとたくさん [大野] ページ6
ニノの静かな笑い声が朝の気持いい風に溶ける。
翔くんの髪の毛がふわりとかえって、大きな目を前髪が隠した。
翔「えぇ…俺今泣いてんのか？」
ニノ「オトコ泣き」
翔「ぜんっぜん悲しくねんだけどなぁ…」
顔を上げた翔くんが空に向かってバチッと大きく瞬きする。
確かにね、ちっとも悲しいことなんかないんだけど
悲しくないから
悲しいんだよ。
とりあえず、翔くんが泣いてくれたことに、ちょっとホッとした。
だって、こんままずっと泣かねんじゃないかって
そう思ってたからね。
「翔くん」
翔「…何」
「泣け」
翔「え？(笑)」
「もっと泣きなよ」
相葉「泣け泣けぇ〜(笑)」
翔「そんな、泣けっつわれてもさぁ (笑)」
眉毛がハの字な翔くんは、
笑ってんだか泣いてんだかよく分かんない。
俺の方がなんか泣けてきて、目をこする。
一気に明けた空。
沿道の木々から光が差し込んで
みんなの髪色がキラキラ明るく輝いてる。
ニノ「なんかね、懐かしいよ」
潤「ん…？」
松潤と視線を合わせて微笑んで、
ゆっくりまたこっちを向いて
ニノは可笑しそうに肩を揺らす。
ニノ「懐かしいことはないんだけどさ(笑)だって、こんなこと一度もなかったんだから。でもね、もしかしてたら、俺の人生にもこんなんあったのかなぁ…って」
相葉「あったよ。きっと」
ニノ「…(笑)そりゃ相葉さんはね」
相葉「お前もあっただろ。俺がいたんだから (笑)」
ニノ「うわ、ますますないわぁ〜」
目をつむって二人の会話だけ聞いてると
背中からぎゅうっとのしかかられた重みで目を開けた。
翔くんが、珍しく俺に甘えてきて(笑)…る。
翔「あ〜〜、朝だ〜〜。最終日だよ智くーん」
「そうだね」
翔「冷たい人だなぁ(笑)」
「え、いや、だって。そうなんだから、しゃーねえじゃんか」
翔「あなたって人はいざという時ほんっと冷たいんだから」
「うっさい。あーうっさい。翔くん暑いから抱きつかないで」
翔「！！！」
やめろよ。
ほんと俺、泣くじゃん。
したらまた駄々こねるよ？
ほんで多分、こっから一歩も動かないとか、言い出すよ。
翔くんが帰るって決めたんだから、もうね
惑わせないで連れてってくれ。
潤「そろそろ本気出して行かないと、昼に着かないよ？」
ニノ「じゃあ早く進めや〜〜」
相葉・潤「お前が言うな！！」
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あかり - ぜひ見させていただきます！！ (2015年8月9日 21時) (
レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - あかりさん» そう言っていただけると本当に嬉しいです！よければ他の作品もよろしくお願いします。 (2015年8月9日 20時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - とてもおもしろかったです！完結おめでとうございます((o(*>ω<*)o)) (2015年8月5日 21時) (レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
ふみちゃん(プロフ) - 花夜さん» 花夜さん、ありがとうございます。今後の励みになります♪ (2015年7月30日 22時) (レス) id: f36ed0f5f4 (このIDを非表示/違反報告)
花夜 - 凄く面白いです!!! (2015年7月27日 15時) (レス) id: 7e159a367e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみちゃん | 作成日時：2015年5月20日 17時
