【おそ松さん】傷だらけの少女【マフィア松】 (ページ15)

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救出ページ15

23回。ナイフを振り下ろしてようやく我に返った。気づけば私の片方しかない目からは涙が零れていた

もう相手は動かない

それほど大切な家族を傷つけられたのに腹がたった

深呼吸をしながら部屋の隅にある私のバックを手に取ると洗面台に向かった

ここは刑務所のようなところで、あるのは机とトイレと洗面台だけ

洗面台でいつもの私が仕事をする時の格好に着替えた

ウィッグを忘れた事に気づいて黒いキャップで髪を全て中に入れて隠す

化粧をして、靴を変えてバックに全て詰める

ここにいるのを誰かに見られてはまずいからだ

例えば今襲撃者が来てしまえば、私はもう普通には暮らせない

ズキズキと痛む体を動かしてドアノブを回してみるが、案の定鍵がかかっている

壮馬のポケットなどを探ってみてもあるのはトランシーバーだけ

トランシーバーで終わった事を知らせて開けるつもりだったのか

トランシーバーで連絡なんて出来ない。声だけで私だとバレる

そのまま壁に移動してもたれかかった

「きっっつ。初めて自分の意志で人やったな…」

さっき壮馬の体を探っただけで服が血でベトベトになってしまった

もちろん私から流れる血もある

すると、いきなりドアがガァンッ！となった

誰だろうか。開かない！なんて叫んでいる声がが聞こえるが、誰だろう

組織の人間なら鍵を持っているはずだ

すると次は発砲する音が聞こえた。もうこの音にも慣れてしまった

すると眩しい光が差し込んできた

首を動かすのもしんどい

？「おいおい、こりゃ酷えな」

そう言ったのは聞き覚えのある声

？「おい、大丈夫か！」

そう言ったのは紫の人…一松さんだった

「なんでここにいるんです…？」

お「襲撃するっつったろ」

一「お前何で言わなかった」

「？」

一「何で俺らと接触したこと言わなかった」

「……別に…理由なんてありませんよ…」

チ「とにかく出るぞ！こっちもヤバい」

十「ちょっとごめんね！おねーさん！」

そう言った十四松さんは私を抱き上げた。

普段なら慌てるところだがそんな余裕はない。だがそこで、大事な事を思い出し腕から飛び降りた

十「おねーさん⁉」

慌てる声が飛んできたが無我夢中で走っていた

来たのは私が入れられていた場所。忌々しい場所だった。そこに、最も大切な人はいた

「魅羽！」

魅「姉ちゃん！」

そう言って駆け寄ってきた妹を見て安堵する。妹の他にも傷ついた少年少女がいた