病院 ページ11
今ここの部屋に響いているのはチクタクチクタクと鳴る時計の音だけ
私は冷や汗をかきながら丸い椅子に座っていた
「………Aさん…」
目の前に座る白衣を着た女はとても驚いた様子で私をチラリと見た
「はい…」
気まずそうに返事をすると女はため息をついた
「何ですぐに来なかったんですか？」
「少し疲れてて…」
「何で無理矢理逆方向に折ったんですか？」
「転んだら折れちゃって…」
「1ついいですか？」
「はい」
「なんって無茶な事してるんですか！」
と怒鳴られた
はいぃぃぃ！そうですよね！怒りますよね！すいませんね佐藤先生ぃぃぃ！
ここは病院。佐藤先生はいつも怪我をする度に見てくれる先生。(ただし、マフィアだとバレない怪我限定)
「もう…」
「面目ない…」
「もう折っちゃったから仕方ないですけど安静にしてて下さいね。ジャンプもしないで下さい」
「はい…申し訳ないです」
病院を出ると深いため息を1つついた。
相当怒られてしまった
ふと町中を歩いていると、路地裏に猫を見つけた。
「お。猫」
興味本意で近づいていくと
人懐っこいようで私が差し出した手にスリスリと顔をすり寄せてきた。
「可愛い……」
と思わず顔が綻ぶ
可愛い動物って人間の最大限の癒しだと思うな(個人的な意見ですが)
すると、後ろからカッと石ころか何かが蹴られたような音がした
⁉気配なんてしなかったのに！
後ろを振り向こうとしたが遅かった
頭に強い衝撃がはしり、あまりの激痛に気を失った
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作者名：ぽむ | 作成日時：2019年5月19日 14時
