春の一コマ その1 ページ3
ふと、校舎に向かいながら凛が、「そうかぁ…Aも、もう高校生かぁ…」としみじみと言った。
「なにそのおじいさんみたいな。そんなこと言ったら凛だってもう高3じゃん。ってことは、来年大学生じゃん?」と、笑いながらかえすと、
「あー!お前、アレだぞおま、俺のがセンパイなんだから、『凛センパイ!』って言わなきゃだめなんだぞおい。」なんて、一部声を変に高くして言ってきた。
絶対ふざけてる。最後のほう笑っちゃってるし。先輩呼びさせるきないでしょこの人...生徒会長してるくせに。
まぁ、直す気も無いんだけどね。
いつもどうりの悪ふざけのつもりで、「わっかりましたぁー凛センパイ!」って、媚びた声で言ってやった。
数歩歩いて、凛がついてこないのに気付いて、後ろを振り返って見ると、凛が少しヘンな顔をして立っていた。
「どしたの?急に。」心なしか、顔が少し赤いような…?
「...!っい、いや!な、んでもないぜ!」めっちゃ焦ってる。ちょっとおもしろいかも?
「ほんとぉ?」
「本当に!ホラ、はやく行こうぜ!クラス表見なきゃだろ」
あっ。先行っちゃった…せっかく心配してやったのに。
「ちょっとー!おいてかないでよぉー」
ってか凛ってば足速いなぁ?!
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作者名:とうふけいじょし@めんつゆがけ | 作成日時:2019年6月9日 20時