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僕の生きる意味を、誰か教えて_
そんな疑問に答える声は無いと知った。
澄んだ水色に、ふわふわと浮かぶ白い雲。
そこに耀く眩しい太陽。
そんな夏の空を見上げながら、僕は一人考える。
涼しい風が吹き、春に散り、少しだけ残った桜を
どんどん吹き飛ばしていく。
誰かの笑う声が聞こえる。
誰かの歓声が聞こえる。
誰かの泣き声が聞こえる。
誰かが慰める声が聞こえる。
…自分の溜め息が聞こえる。
ふとした瞬間に、生きる意味がないなら死にたい。
だなんて考える始末。でも死になくないだなんて身勝手かもね。
僕はもう、ガラクタになってしまった。
現在進行形で、皆と比べて病み気味かもしれない僕は、昔小説家を目指した。
文才なんてなくって、すぐに諦めてしまったけど。
もう小学六年生。
次の春には卒業して、皆僕にはいない友達と別れを成すんだ。
『忘れないでね。』
『うん。また会おう。』
『わかった。またね。』
って、口約束を交わして。
僕は交わす相手すらいないのだけれど。
「あーあ。奇跡でも、起きてくれないかなぁ。」
…小説の中ではずっと、この言葉で助かった人だらけなんだよ。
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作者名:留凜香 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=purinkami
作成日時:2021年6月5日 10時