5日目 ページ7
《本当にそれで良いの?その選択は絶対に正しいと言える?》
『えっ…?』
《本当に正しいの?そんなの、分からないよね、じゃあ、私があいつの言うことを聞いた後の結末を教えてあげる。特別だよ。》
私の頭の中に映像が流れる。
それは、私が自分の力を使って、人を手当たり次第、◯しているというものだった。
しかも、その目は何も感じていないようだった。
『これって…』
《未来の貴方よ。こうはなりたくないでしょ?なら私の言うことを聞きなさい。》
『私は、どうすれば良いの…?』
“俺を信じれば良いだけだ。”
《いいえ、私を信じれば良いのよ。》
「お前ら全員まとめて、その子から離れろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
その声によって現実に引き戻される。
反射的に瞑ってしまっていた目をおそるおそる開くと、そこには傷だらけなのに私を庇って必死に立っている一人の少女が居た。
『貴方、誰…?』
「私?私は、貴方の味方よ。」
その声は今までに聞いた声とは違い、とても温かいものだった。
この子は信じても良い。
なんの根拠もなく、自然とそう思えた。
そう思わせてくれる、何かがあった。
「大丈夫。貴方のことは私が絶対に守るから。」
『あり、がとう…!』
そんな少女によって、私は化け物たちの餌食にならずに済んだのであった。
その少女が、今ここにいる、麗華であった。
麗華はただの友達ではなくて、命の恩人なのだ。
『麗華は、あの時なんで私を助けてくれたの?』
麗「困っている人がいたら助けるのは当然でしょう?でも、私はAを完全に助けきれてないよ。本当にごめん。私が力不足なだけに。」
『そんなことないよ!だって、麗華がいなかったら私は今、ここに居なかったんだよ!』
麗「でも、私のせいで、Aは多重人格になっちゃったじゃん。しかも、ただの多重人格なじゃないじゃん。その、本当の人格以外は、悪魔に取り憑かれてるから発生してるんじゃん。」
『確かにそうだけど、麗華が居なかったら、今頃私は多重人格なだけじゃ済まなかったよ。きっと、悪魔に私の全部を支配されてたと思う。だから、ありがとう。』
麗「!こちらこそ、こんな私と一緒にいてくれてありがとう。」
『こちらこそ。』
そうして二人は意味もなく、どちらからということもなく、笑い出した。
そんな二人を見ている人が居るとは気が付かずに。
?「呑気なものね。自分の状況も知らずに。ねぇ。」
?「…」
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冬百合(プロフ) - snow rabbitさん» ありがとうございます!これからもっと厨二病が悪化しますよw楽しみにしていてください! (2017年5月30日 18時) (レス) id: 546d8f4330 (このIDを非表示/違反報告)
snow rabbit(プロフ) - とっても面白いです!主人公完全に厨二病ですね(笑)更新頑張って下さい!! (2017年5月29日 11時) (レス) id: c06f65bcb5 (このIDを非表示/違反報告)
冬百合(プロフ) - 光芒さん» ありがとう(´;ω;`)更新頑張ります! (2016年12月6日 7時) (レス) id: cb2031dd2f (このIDを非表示/違反報告)
光芒(プロフ) - 上手ですね!更新がんばって! (2016年12月4日 21時) (レス) id: 86ba02c6f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬百合 | 作成日時:2016年9月24日 9時