○ダンボール戦機ＷＡＲＳ●〜緋色の少女と・・・〜１０

◆作業 ページ32

デスフォレスト・・・いや、ロストエリアへの入口に向かいながら、あちこちで被害状況の確認をしていく。
やはりどこもかしこも酷い有様のようだ。
ユキジ＞現場工事は大人に任せるしかないけど、私達にも出来ることはある。
サクヤ＞うん・・・そうだね。
ムラク＞・・・・・。
再びこのセカンドワールドを、巨大なジオラマとして使うためには、現場工事とシステム制作・復旧作業が必要となってくる。
現場工事は大人の手を借りるしかないが、ＬＢＸだから出来ることや、メカニック達がシステム制作・復旧作業で役立つことだってある。その思いを胸に、彼らはこうして動いているのだ。
セカンドワールドの片付け、という名目もあるが。

〜ロストエリア入口〜
ユキジ＞やっと着いた・・・・・徒歩だとこんな長かったのか、道のり。
サクヤ＞【苦笑】あはは・・・ユキちゃんにはまだちょっとキツかったかな。
ムラク＞無理はするな。辛ければ言ってくれ。
ユキジ＞大丈夫。
ハルキ＞ユキジ、サクヤ、ムラク。
ヒカル＞・・・・・。
ひょっこりと顔を出したのはハルキとヒカル。ロストエリア周辺は、ジェノック第一小隊が受け持っていた。彼らだけが、中心部まで行ったことがあるからだ。
ユキジ＞ロストエリアの方は・・・。
ハルキ＞やはり酷い状態だ。
ヒカル＞予想通り、といったところだ。
ユキジ＞私も確認しておきたい。もう一度システムの中心部として使えるか、確認しておきたいし。
ハルキ＞わかった。足元、気をつけてくれ。
ユキジ＞ああ。

ストッ

ユキジ＞【キョロッ】・・・・・相変わらず、殺風景なとこだな。
ハルキとヒカルの案内で一通り見て回ると、データをまとめるために教室に戻る事にした。もちろん、他の生徒達にも連絡は入れた。
ユキジ＞さて、忙しくなりそうだ・・・。
学園長に頼んで用意してもらったノートパソコンの画面を見ながら歩くユキジが、ロストエリア周辺のデータと睨めっこしながら呟いた。その後ろを無言で歩く４人。

ズルッ

ユキジ＞わっ！？
ハ・ヒ・ム・サ＞！？

トサッ

タケル＞やっぱりね。やらかすんじゃないかと思ってたよ。
ユキジ＞タ、タケル・・・。
足元にあった機材やら瓦礫やらで足を滑らせたユキジだったが、丁度彼女を探していたタケルが受け止めた。
タケル＞パソコンの画面見ながら歩いてるからだよ。足元悪いんだから、そういう所を歩いてる時くらい、顔上げなよ。
普段のユキジは、本を読みながらでもすたすたと歩いてしまうのだ。

◇それぞれの作業→←◇自由への第一歩

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