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「!?えっ…服の上からじゃないの!?」
「当たり前。そんな甘いお仕置きあるわけないだろ」
「そんなっ…」
覚悟して手をついたはずなのに、お尻を出された瞬間にその気持ちがぐらついた。
あんな恐ろしそうな道具を使うのに、まさか裸のお尻を叩かれるとは思っていなかった。
「ほら、覚悟決めて」
「っ…うぅ…、」
ぐいっと腰を抱えられ、お尻には無機質なものさしがあてられた。
逃げることはできない。それは今までの罰則も同じだった。
込み上げてくる涙はもう止められなかったが、涼介は震える手をもう一度壁についた。
ヒュゥッ…パシィィンッ!!
「い゛っ…、!?」
風を切る音の後、乾いた音が事務室に響いた。
少し遅れてじわりと痛みが広がり、痛みを主張し始める。
パチィィンッ!!! ピシィィンッ!!!
「あ゛っ…たぁ゛っ…!!」
ピシィィッ!!! ヒュッ…パチィィンッ!!
「いぃ〜〜っ…!!…いたぁあっ!!」
平手とは違う痛み。威力も全く違う。
痛くて、怖くて、涙がさらにあふれ出した。
「うぅっ…ごめ、ごめんなさいぃっ…」
「涼介、あと10回」
「む、むりだってぇっ…薮せんぱっ…」
ヒュッ…ピシィィンッ!!
「いだぁあっ!!ごめんなさいぃっ!!」
あまりの痛みにじたばたと足を踏むが、ものさしは一定の速度で振り下ろされた。
ピシィィンッ!!
パチィィンッ!!
ピシィィンッ!!!
その度に悲鳴をあげ、やだやだと首を振る。
何度も手で庇いそうになるが、
「涼介、庇うなよ?危ないから、」
見越したように低い声でそう言われれば、もう怖くて手を動かすことはできない。
「ひぅっ…もうむり、やだっ…」
「あと3回、」
ピシィィンッ!!
「〜っ!!もう無理!!ごめんなさい!!」
パチィィンッ!!
「うあぁあっ!!…ふぇ、やぶせんぱいぃ…」
ヒュゥッ…ピシィィンッ!!!
「い゛っ…!!…ぁ、うぅ…」
ずるずる、と力なくしゃがみこむ涼介。しかし、お尻が痛くて座ることができない。
その様子を見て、薮が同じようにしゃがんで、涼介を抱えるように抱きしめた。
「はい、おしまい。よく頑張った」
「ふ、ぇぇ…やぶせんぱいっ…」
「痛かったな?」
「いたすぎ、っすよ…!」
子供のように泣き出した涼介に、他の先輩たちも困ったように笑った。
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みつあめ(プロフ) - ともさん» ありがとうございます!何度も読んでいただいて嬉しい限りです😭‼️かなり不定期の更新ですが、今後ともよろしくお願いします! (2022年10月24日 0時) (レス) id: 19e769908e (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 何回も読んでたお話だったので更新されて嬉しかったです!また楽しみにしています! (2022年10月23日 17時) (レス) id: 5321468578 (このIDを非表示/違反報告)
みつあめ(プロフ) - ゆずかさん» コメントありがとうございます!可哀想な山田さん好きなんですよね…笑 お酒の話は構想としてありました!ので、時間はかかるかと思いますがお届けできるかと思います…! (2020年5月2日 21時) (レス) id: 19e769908e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - もしリクエストが可能であれば………調子になっちゃった年下君たちがタバコかお酒に手を出してみっちり叱られる作品も見てみたいです^ ^みつあめさんの作品大好きです。これからもお体に気をつけて無理なさらないでくださいね。ご自身のペースでの更新楽しみにしてます (2020年4月30日 2時) (レス) id: a1b53c5ee3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - お道具を使われる山ちゃんにゾクゾクしました。最高の作品をありがとうございます^_^ (2020年4月30日 2時) (レス) id: a1b53c5ee3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みつあめ | 作成日時:2019年12月8日 18時