19話 ページ19
-東峰side-
A「東峰さん！練習少しだけでもに来てくれませんか。お願いします…！」
翌日、再びAが来て頭を下げてきた。
手が震えているのにみんなの前で大きな声を出している。
もちろんそれに心が動かないわけじゃない。
でも俺はあそこには…
日向「あ、Aさん！」
A「飛雄に日向くん？どうしたの？」
昨日スガが1年生と言っていた2人とAは話し、名前を呼んでいた。
Aが昨日、「強くなろうと頑張っている」と言っていた。
本当に頑張ってるんだな…。
俺どんぐらいだっけ…？夏？夏の予選終わってからな気がするなー。
東峰「あの…なんで一緒に練習したこともない俺が気になるの？」
日向「旭さんが戻ってこないと２・３年生が元気ないからです！」
正直に答える日向にAがクスリと笑い、影山は「声でけぇよ」と言いながら突っ込んでいた。
東峰「そんなに…？」
A「西谷とスガさんが寂しそうです。」
確認するためにAに目を向けると俺を見てそう答えてくれた。
西谷も寂しいとか思ってくれてるんだな…
日向「あの！１年のこんなチビに言われたら生意気って思うかもですけど…」
旭「思わないよ。何？」
日向「俺、背が低くて技術もないからブロックに捕まってばっかで…でも、今は影山のトスがあるからどんな高いブロックでも躱せます！ブロックが目の前から居なくなってネットの向こう側がパァ〜っと見えるんです！」
日向が身振り手振りを加えてスパイクを決めた時の話をする。
ブロックがいなくて…向こう側が見えて…
その景色、ちょっと分かる。
日向「そんで、一番高い所でボールが手に当たって、ボールの重さが手にこうズシッとくるあの感じ…大好きです！」
知ってる…
俺もそれ好きだから。
ギュッと手を握りしめる。それをAは見ていた。
日向「俺、旭さん羨ましいです。たくさんブロックされてきたかもしれないですけど、それよりもっといっぱいスパイク決めてきたんですよね？だからみんな、旭さんをエースと呼ぶ！」
影山「…あの、1人で勝てないの当たり前です。コートには6人いるんだから。」
そこで予鈴が鳴り、1年の2人が帰る。
Aは今までずっと話をしていなかったが、2人が行くとまた頭を下げた。
A「放課後、待ってます。」
去っていくAの背中を見て俺はまた手を握ることしかできなかった。
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雪(プロフ) - うぉぉさん» うぉぉさん！コメントありがとうございます！これからどんどん話が進んでいく予定なので、楽しみにしていてください！がんばります！ (2020年5月28日 22時) (
レス) id: 217b0683c3 (このIDを非表示/違反報告)
うぉぉ - 兄弟が誰なのか...めちゃくちゃ気になる...更新頑張ってください！応援してます! (2020年5月28日 16時) (レス) id: f9e2b39a51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作成日時：2020年5月13日 0時
