風紀委員長は見守りたい (ページ8)

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6話ページ8

『まあ何が言いたいかって、本来は此処に来るのも嫌だったんだけど、弟くんが中に入って行くの見えたから放っておくわけにもいかないじゃん？もしそれが源くんに知られたらとても面倒なの、だから早く帰って欲しいの。お分かり？』

人差し指を立てながらそう言えば、八尋さんと弟くんは首を傾げてくる。

この二人からすれば、きっと源くんの印象は良いものなんだろうな…いや、普通はそうなのだ。

私や蒼井くんは彼の黒い所を知っているからそう思えないだけで、そう思うのが当然のこと…どうして知ってしまったのだろう、何も知らずに生きていきたかった(遠い目)

花子「少年は置いておいて、ヤシロは帰せないよ？」

『おや、どうして？』

花子「今日はちょっとやってもらおうと思ってることがあってね～。だから帰せないんだ」

やってもらおうと思ってること…か。怪異にやらされることとは一体何だろうか。

寧々「そうだったの！？」

花子「あれ？言ってなかったっけ？」

寧々「聞いてないわよ！花子くんの馬鹿！」

正直帰りたい気持ちがかなり大きかったりするのだが、このまま帰るのを見届けることもせずに居るのは何だか少し嫌だ。

風紀委員長として、ちゃんと見送らないと居られない。

『それ、私もついて行って良いかな』

光「え！？」

『あれ、ダメだった？』

花子「良いよ？」

あっさりと返事をした花子くんを、二人が驚いた顔で見る。

私も自分で自分にその顔で見たい、何故自ら面倒事に首を突っ込んでしまっているのだろう。

馬鹿なのか？きっと馬鹿なんだ。

『じゃあ、よろしく頼もうかな』

数十分後の私へ。

後悔しても遅いよ、自ら首を突っ込んでしまったのだから。