大切な存在 ページ39
私の腕の中ですやすやと小さく寝息を立てている彼女は普段しっかりしている姿とは真逆でとてもか弱い存在に見えた。
この数ヶ月、Aが泣いているところを見るのは2回目だった。
確か、1回目に泣いた時もこうやってAを抱きしめていたはずだ。
「...！？」
眠ったままのAを抱えると、驚く程に軽く少し心配になった。そういえば、前からあまり食べる方ではなかったが女性はどれくらいが普通なのだろうか？
ゆっくりとベッドに寝かせ毛布をかけると、サラサラとした綺麗な髪を撫で下ろした。
「普段は散々私のことを可愛いと言うが、キミも大概だろう」
前に手入れには気を使っていると言っていたから、普段から大事にしているのだろう。
「私もそろそろ寝るか」
隣のベッドで寝ようとしたが、今まで彼女と一緒に寝ていた分1人になると眠れる気がしない...なんて子供じみたことが頭に過ぎった。
私はそっと彼女の寝ているベッドに入ると、ガバッと急に抱きしめられた。
「クラピカ...？クラピカ〜」
「夢でも私のことを考えているなんてキミは相変わらずだな」
幸せそうにする姿があまりにも可愛くて、額にキスをした。これからも一緒にいたい。そう思う反面これから起きることに巻き込みたくないという思いもあった。
しかし、欲張りなことに彼女のことは私が守るからこれからも一緒にいたい。なんて結論を勝手に出しているのだ。
「愛している。A」
そう言って私は目を閉じた。
「お前ら夜も一緒に寝てんのかよ」
「え...？そうですけど？てかなんで知ってるんですか」
朝食を食べている時、溜息をつきながら師匠は呆れ顔をした。
「いや、あの後相部屋だしまさかと思って見に行ったら二人で普通に寝てやがったからよ」
「まさかとはなんだ！」
「クラピカの寝顔見たんですね！？」
両方から責め立てられる師匠はなんだこいつらと言わんばかりにこちらを見ている。私はすぐに寝ちゃってクラピカの寝顔見れなかったのに...
「まぁ、それは置いといて。今日はAがクラピカに念を教えろ」
「...！いいんですか」
「そっちの方がお前も基礎見直せていいだろ。あとオレが楽」
最後の言葉は聞き捨てならないが今回は見逃そう。修行中もクラピカと一緒にいれるなんて嬉しすぎる。もちろん教える時はしっかり教えるけど。
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僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
