鈍りかけた感覚 ページ21
「ラビリンスさんは危なっかしいんですよ。子供ながら心配になります」
「大丈夫なのに、アイラは警戒心が強いなぁ」
「いや、貴方がないだけでしょう」
こんなやり取りも普通になりつつある。だけど、それじゃダメだ。
そろそろ、この人を殺さないと感覚が鈍ってしまう。
そう思ってからの行動は早く、その日の夜に私はナイフを持ってラビリンスさんの眠る寝室に訪れた。
彼女は午前1時頃には寝ている。だから殺すなら今がチャンスだ。
足音ひとつも立てず、寝室の扉を開けると案の定彼女は眠っていた。
――これで終わるんだ。
首元にナイフを近づけそっと力を入れようとしたその時、私の腕は突然掴まれた。
「やっぱり、連続殺人事件の犯人はアイラだったんだね」
「なっ...！」
何でそれを知っているの。
そう言おうとした瞬間、私の腕は床に押さえつけられ完全に身動きが取れなくなってしまった。
普段の様子からは考えられない。気圧されるような雰囲気に私の背筋は凍った。
このままじゃ殺される気がしたんだ。
「この街、平和なのに警察の警備が全然ないと思ったでしょ？」
「それはね、ここにはハンターっていう職業の人がいるからだよ」
"ハンター"その言葉を聞いて思い出したのは昔施設で読んだ本だった。
ハンターとは、稀少な事物を追求することに生涯をかける人々の総称であり中には憧れる人もいた。私は特に何とも思っていなかったが、この人がそうなのだろうか。
「僕を、警察に突き出すんですか」
「そうだね。それが普通だよ」
――それでも、私はまだ生きていたい。
唯一動かすことが可能である首を思い切り上へ上げ私の頭がラビリンスさんの額に直撃した。その一瞬の隙を着いて腕の拘束を解き、ナイフを持ち替えたことでなんとか距離は取れた。
だけど、相手も今までの人とは違う。ただの一般人じゃない。
それを肌で感じ取り再び攻撃を仕掛けようとしたが、またしても体が動かないのだ。
これは先程のように拘束されたからではない。金縛りのような、その類のもの。
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僕です。(プロフ) - はにゃ？さん» ありがとうございます！そう言って貰えて嬉しいです😊応援に応えられるよう更新頑張りますね！ (2023年4月15日 15時) (
レス) id: 44f4c2417a (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年4月15日 2時) (レス) id: 1a9c7abd60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕です。 | 作成日時：2023年4月11日 17時
