❤#24 ページ25
vau.❤
随分と時間が経った後に、まひとがキッチンから出てきた。
m「ごめんね、お待たせ。」
小さく音を立てて置かれたコップの中には、無数の泡が沈んでいた。
あれ、これ炭酸、?
炭酸にしてはシュワシュワ足りないし...
そんな事はどうでも良くて。
兎に角喉の渇いていた俺は、躊躇無く液体を飲み干した。
コップをテーブルに置いた後、
目眩がし、口を抑えた。
やっっっばい。
これ、...
酒だ。
v「...っ、」
アルコールが体内に回り、徐々に高揚した感覚が強くなって行く。
酒は楽しく酔いたい。
でも、
こんな重い空気では、
明るく喋ることは愚か、
ただ時間が過ぎるのを待つしか無かった。
冷たくなって行く心とは裏腹に熱くなる体には、
吐きそうな程の不快感を覚えた。
v「...まひと。」
m「...あ、ぇ。どしたの?」
v「これ。」
空のコップを顔の横に持って行き、強調した。
v「酒だったんだけど。」
m「え...」
数十分前に俺が暴力を振ったからだろう。
尋常ではない手の震えと、
何をされるのだろうと強張る口が、目に入った。
まひは仲裁に入って欲しいのか知らないけど、縋る様な目でそまの方を見た。
そまはスマホに熱中していたが、視線に気が付き顔を上げた。
so「あー...どしたの。」
m「実は、僕が渡した飲み物がお水じゃ無くてお酒だったんだよ...だから酔っちゃってるの。」
まひの声明を聞いていると、
再び目眩と頭痛が起きた。
ぐわん、と床が歪んで、思わず座り込んでしまう。
別に座り込んだからと言って目眩が治まる訳では無い。
床に付いた手でさえ、上手く力が入らない。
バランス感覚を失った俺は、右側に倒れかけていた。
あ、ヤバい。
m「っ、ばぁうくん!」
声だけが、脳に入る。
ふわっと軽い動きでまひは動く。
俺の頭の落下地点は床から、まひの膝に変更された。
v「...あ?.../」
人工的な痛みを覚悟していた自分が馬鹿らしくなる程、柔らかい感触に声が漏れてしまった。
m「っ、良かったあ。...ごめんねぇ、ばぁうくん(泣)」
上を見ると、泣きそうな表情のまひが精一杯の謝罪を口にしている。
俺には無いまひの正直で素直なのが、尊敬するところでもあるし、時々憎らしくも感じる。
今は「あぁ、本当に反省しているんだな。」と分かりやすい表情の提示に好感度が上がった。
温かい体は頭痛を緩和させた。
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凪 - ンンンン!結構前から認知はとてつもなく嬉しいです!!!次の作品も沢山コメントさせてもらいます!!! (2022年10月5日 16時) (レス) id: f0ceab6806 (このIDを非表示/違反報告)
紫騎。(プロフ) - 結構前から認知してますよ?👓✨僕の事気に入ってくれたみたいで嬉しいです💖こうして支えてくれて本当にありがとう💕僕も凪さんが大好きです❤(ӦvӦ。)次の作品も沢山コメントしてくださいね??✨ (2022年10月4日 8時) (レス) id: 79bd70445b (このIDを非表示/違反報告)
凪 - 紫騎。さん» これからも応援します!認知のようなコメント!!!とっても嬉しいです!神作者さん!紫騎さん!作品も紫騎さんも大好きです!これからも頑張ってください! (2022年10月3日 22時) (レス) id: 4f2278291a (このIDを非表示/違反報告)
紫騎。(プロフ) - 凪さん» コメントありがとうございます💖凪さんには、もうめちゃくちゃお世話になってます😭本当に感謝してもしきれないよ(´;ω;`)💧重い話好き同士が見つかって嬉しい❤(ӦvӦ。)これからも応援よろしくお願いします💕🎉 (2022年10月2日 19時) (レス) id: 79bd70445b (このIDを非表示/違反報告)
凪 - いつも作品拝見させてもらってます!私も重い話だいぶ好きなので読んでて楽しいです!移行おめでとうございます!これからも応援させてください! (2022年10月2日 19時) (レス) @page42 id: 4f2278291a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫騎。 | 作成日時:2022年5月17日 20時