22話 ページ23
エレベーターに背を向けているA。
俺には気づいていないようで、しゃがみこんで
何かに話かけているように見える。
ギリギリAに気づかれない位置に隠れて見ると、
かっぱを着た小さい女の子の頭を、タオルで拭いてやっていた。
貴『びっしょびしょだねーどっから来たの？』
泣きじゃくる女の子に自分のパーカーを着せて、
自販機で買ってきたココアを渡している。
女の子「お、お母さんがお熱だして…
お手伝いしようと思って、おかいもの、しようと、
思って、そしたら雨ふってきて、傘もってなくって…」
雨宿りをしようと走っていたら、
全く知らない場所についてしまったらしい。
Aは泣きながら懸命に話す女の子の頭を、
優しく撫でながら話しかける。
貴『そっか、がんばったんだね！
こんなにいい子、お姉さん見たことないや』
女の子「お姉さん、、どうしてそんなに悲しいお顔してるの？」
俺の位置からは顔は見えないけど、
子供にはAが悲しそうな顔をしてるように見えるらしい。
貴『…実はお友達に、嫌われちゃったみたいなの』
女の子「どうして？喧嘩しちゃったの？」
貴『ううん、してないよ。なんでだろうね…
お姉さん、その人のことが大好きだから、
これからもずっと仲良くしたいんだけどね』
顔を見なくても、Aが悲しんでいるのがわかる。
そしてその思いをさせているのが、俺だってことも。
小さいことで自滅して、好きな女悲しませて、
何が男だ、何がカリスマだ。
もう隠れねえぞ、俺は。
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二歌(プロフ) - しゃけ丸さん» レス遅くなってしまい、申し訳ありません。ぼちぼちになるときもありますが、待ってくださってることを糧にがんばります！ (2017年1月5日 23時) (
レス) id: 4e248d7834 (このIDを非表示/違反報告)
二歌(プロフ) - なちぼんさん» レス遅くなってしまい、申し訳ありません。励みなります！更新がんばります！ (2017年1月5日 23時) (レス) id: 4e248d7834 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ丸 - コメント失礼します！！めっちゃ面白くて更新楽しみにしています！頑張って下さいっっ！ (2016年10月12日 17時) (レス) id: 5763d0e24c (このIDを非表示/違反報告)
なちぼん(プロフ) - コメント失礼します！読ませていただきましたっ。ジロー好きなのでこのような小説があって嬉しいです(*´∨｀* ) とても面白いです、頑張ってください(*^^*) (2016年10月10日 23時) (レス) id: 28ba456d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二歌 | 作成日時：2016年10月3日 14時
