7話 ページ9
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「何故なら君は既に負けている。」
細雪が解け中島くんの姿があらわになる。
扉にぎりぎり捕まってる状態。
そして赤いおさげの子は腰に巻かれたリボンを引っ張られ
ドアに引き寄せられた。
「これは……!」
「そこら辺にあったリボンだよ。引き込まれる時に敦くんが巻いた。」
「はっ、放しなさい!」
「異能を解除してみんなを解放しろ、
出ないと君を奥の部屋に引き摺り込む。」
「そんなっ…!」
つまりは
鍵がないと開かない=鍵を持っているおさげの子が中に入れば二度と開かない。
だからあのままだと自分の異能が自分を一生苦しめることになる。
「私は……失敗するわけには…!」
「今から手を離す。決断の時間はドアが閉まる一瞬しかないよ。」
「ほら、早く決めないと二度と暗い部屋の中だよ?
さん、にー……」
敦くんは手を離した。
これで異能が解除されなければ敦くんたちは一生戻ってこない。
私がやろう、そう云ったものの敦くんが私を押し切った。
助からないと許さないからな。
「いち……」
するとふっと目の前の景色が変わった。
交差点……ってことは作戦は成功したんだね。
「敦くん、助かった人たちを…」
バッ
「?」
後ろから急に抱きしめられた。
大きな影に茶色のコート………ってことは、
「お兄ちゃん!」
「心配したんだよ?ねっ、国木田くん!」
「さっきまでずっと不機嫌だっただろ。
この交差点でずっと待たせて…お陰で俺の予定が台無しだ!」
「ごめんごめん!A、怪我は………指!」
私の変な方向に曲がった指を見た途端顔は真っ青になり泡を吹いた。
そしてその瞬間浮いたかと思うと…
「姫抱きぃ!?恥ずかしいよ、こんな歳にもなって…」
「こんな歳…って、こんな歳だからこそじゃあないか。」
そう云いながら軽々と探偵社に歩いていく。
「どこで怪我したの?」
「色々あって逃げるために能力使った。」
「無理しちゃダメだよ?」
「佳いよ、与謝野さんに治してもらうから。」
「そういう問題じゃないのだけれど…」
そんな刺客が来たことも忘れるような他愛もない(?)会話をして帰った。
「ほんっとにもう怪我しないでよ!?」
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カマポコ☆ - エッッッ好きです?!いや続き見た過ぎて陸に打ち上げられた魚になりました()え、え? とりま更新頑張ってください!!!応援してます!! (2022年1月5日 2時) (レス) @page34 id: 186ecad035 (このIDを非表示/違反報告)
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