【過去編】孤児院2 ページ18
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院長先生が止まった。
その先には鉄格子の奥に敦…くんがいる。
何やら注射を打たれたり髪の毛を掴んだりしている。
ひどい。そんな感情が湧いた。
……とりあえずバレる前にここから出よう。
そう思い扉を出た。
***
「ねえねえ、どこ行ってたの?」
「…………牢屋みたいなところ。」
「だって。」
戻っても同じあの子と話していると後ろから出てきたのは
院長先生やたくさんの先生たち。
この瞬間理解した。
裏切られた。
そこから理解した。
私のポイントは大暴落。
もはやここにいることも許されない…厭、銃?それとも釘………
それよりも先に悲しみと憎しみの感情が勝った。
涙が溢れる。
死んでしまいたい。
いっその事こと………
その瞬間。
私の前に立っていたあの子は倒れた。
いや、死んだと云った方がいいかもしれない。
「……え?…」
原因も不明。急に命を落とした。
すると後ろから包帯を目に巻いた人が出てきた。
「お見事だ。……この子を引き取ろう。」
***
私は「太宰治」と呼ばれる男に手を引かれ歩いていた。
「あっ、あ、あの…」
人に対して話す時に吃ったのは初めてだった。
「ん…?」
「どうして私を引き取って……」
「あぁ、異能力だよ。
それに厳密に言えば引き取ったのは
と太宰さんは暗い口調で話す。
「あっ、異能力っていうのは特別な能力。」
「それが私にあるの…?」
私はハッとした。
「そう。君は自分を傷つけたものに仕返しをできる。
「……………私は、人を殺したの?」
「しょうがないさ、制御も出来ていないようだし。
それにあの子が死ぬくらい君の心の傷は深かった。」
そう云われても
私は人を殺してしまった、その言葉が頭をぐるぐる回っていた。
「……ぅうっ……あぁ…」
「泣かないでくれ。」
そう云った彼は私を抱きしめる。
意外に優しい。
気づけばもう真っ暗だった。
「…………そうだ、Lupinに行こう…」
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カマポコ☆ - エッッッ好きです?!いや続き見た過ぎて陸に打ち上げられた魚になりました()え、え? とりま更新頑張ってください!!!応援してます!! (2022年1月5日 2時) (レス) @page34 id: 186ecad035 (このIDを非表示/違反報告)
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