肆. じさつ主義者の嗜み ページ6
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ある日の昼下がり。
太「心中は〜ひとりじゃできない〜♪」
社を訪れた金髪の女性と、谷崎兄妹&敦くんが出ていった後。
太宰くんはヘッドフォンで何かを聞いているらしく、やたら上機嫌だ。
「太宰くん、何聞いてるの?」
太「…お、Aくん、やっと私と心中してくれる気になったのかい?」
目をやたらと輝かせて、僕の手を取る太宰くん。
僕はやんわりとその手を振りほどいて太宰くんを見つめる。
「…男と心中するのは嫌なんじゃなかったっけ?」
太「それはAくんがつれないからさ」
しょぼん、という効果音が似合いそうな表情をしながらも、僕の手をまだしっかりと握っている。←
もはや、なにかの執念すら感じる。←←
「…で、何聞いてるの?」
太「聞くかい?」
「あ、いいの?」
すっと外したばかりのヘッドフォンを受けとり、装着する。
…会話か?
女性の声と、よく聞き慣れた声が聞こえてくる。
「…もしかして、さっきの彼女に?」
太「ご名答」
さすがだね、と笑いながら、また心中の歌を歌い出す。
「あ、もしかして知り合い?」
太「やだなあ、
僕はひとつため息をついて、ヘッドフォンを太宰くんに返す。
…いいこと考えた。
「…ああそうだ、僕は今から買い物に行くんだけれど」
思い出したように言って、太宰くんを見つめる。
「太宰くんも、一緒にどう?」
太「…よろこんで。」
そう言って、太宰くんはニンマリと笑ってみせた。
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ソジン(プロフ) - 主人公イケメンすぎなんですけどお!?!?!?!??!? (2016年12月12日 23時) (レス) id: e77b47a418 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - とても面白いです!何回も読み直してます!更新頑張って下さい!! (2016年12月1日 8時) (レス) id: 20c2c83a96 (このIDを非表示/違反報告)
神風うどん(プロフ) - もっとblっぽくできますか?お願いします! (2016年11月6日 11時) (レス) id: 8dca592e3a (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - とても面白いです。 (2016年11月3日 22時) (レス) id: 00dcb20401 (このIDを非表示/違反報告)
らいすぼーる(プロフ) - とても面白くてやばいですっ!!これからも応援してます!!! (2016年8月2日 20時) (レス) id: 5fceaeb50a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春海。・:+° | 作成日時:2016年7月17日 3時