【文スト】全身黒の、美しいひと。【男主】

弐拾参. 途絶えた連絡 ページ25

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【乱歩 視点】







乱「ねーえー、Aくんはー？」


国「煙草を買いに行くと言っていましたが」

乱「聞いた。それ何時間前の話だっけ」







…Aくんが、帰ってこない。

なーんかつまんない。だってもうかれこれ数時間は経ってるよ？



煙草買いに行くだけならすぐ戻ってこれるでしょ。普通は。






福「…あの新人だけでなく、Aもいないのか」

与「出かけているだけではないでしょうか」





現在、社内の会議室。





まあ会議中なんだけど、こっちはAくんがいないから全くやる気が出ない。




しかも携帯持っていかなかったみたいだし。

連絡のひとつも取れやしない。





福「…乱歩、出番だ」

乱「やんないとダメ？」






見上げた先には、真剣な顔の社長。


…そんな顔で見られても、Aくんには負けてるからね。←






福「乱歩、もしつつがなく新人を連れ戻したら…」

乱「特別ボーナス？それとも昇進？」


福「…褒めてやる」

乱「！」




…社長が褒めてくれる…だと？！←


そんな貴重なチャンスを逃していいのか…？←





福「Aに頼んで、ハグの一つでもいいが」

乱「し、しょうがないな〜あ」





勢いよく立ち上がり、メガネを取り出す。





乱「異能力、『超推理』！」





瞬間、数多のビジョンが浮かぶ。


…最悪なものまで見えてしまったけど。





乱「敦くんの居場所はここだ。速度は20ノット。…あと、Aくんもここに」





地図を指差し、俯いた顔を上げた。





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