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お遊戯−5 ページ40

「ねぇ、なんで貴方なの?なんであたしではないの?」





中島は、足を虎化させながらアンを避け続けていた。アンから逃げながら部屋を駆け回る中島に、まるで自分に聞かせるようにルーシーは語る。





ルーシーも、中島と同じ元孤児。冷たい水で皿を洗いつづけた日は、何日も何日もその痛みに耐えなければいけなかった。その上、発現した異能力は気味悪がられ。組合に徒弟としているのも、その異能力を買われたから。しかし、組合は失敗を許さない完璧主義。





この仕事をミスすれば、紙ナプキンのように捨てられる。
そうすれば、彼女はまた一人ぼっち。





貴方もこの部屋で一生味わえば良い、不公平な世界を嘆いて。





「A様がいらっしゃった時は、まだチャンスを貰えた」




「!」




「あの方は確かに厳しかったわ・・・でも同時に姉のような人だったのよ」





貴方達の元に、行ってしまったけどね。
そう言って、ルーシーは中島が落とした鍵を拾う。鍵は最早鍵の形をしておらず、触れたものを喰らう牙を生やしていた。開けられれば勝ち、だが開けること出来るであろう鍵は、ルーシーですら検討の着かないもの。





アンにリボンを巻き付けられた中島は出口に向かって走り出した。






ルーシーは驚き、仲間を見捨てる気なの?と尋ねる。





しかし、中島が扉に届くことは無かった。中島に巻き付いたリボンを、白衣の男性が引っ張ったからだ。





「少年、敵はあっちだ」




「このケースでの逃亡はお勧めしない・・・あ、町医者の話を信じて貰えればの話だけど」





中島の沈黙を"信じる"と受け取った男性は、言葉を連ねた。





「敵の言葉を信じるなら、そのドアを出れば君は此処での記憶を失う。敵の手管も、仲間の危機も全て忘れてしまう」




「良いことを教えよう・・・ゲーム理論では危害を加えてきた敵には徹底反撃が理論最適解とされている。徹底的に叩くのだ」




「でも方法が・・・」




「そもそも奥の部屋の彼らは君が捕らえられた時必死で探したという」




「!!」





決意した顔の中島は、ぎゅっとリボンを握りしめた。しかし、中島の足元から。つまり床下から、アンが手を伸ばしていた。
中島はそれを間一髪で避けたが。





「上にも!?」




「そちらは二人なんだから」





天井にいた黒布を纏うアンに捕まり、中島は扉の中に引きずり込まれた。

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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時

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