相対−6 ページ34
卒業後も、フィッツジェラルドの元で作戦参謀として働いたよ。
まずは人材登用から始めた、確かね。それから今の組合メンバーが作られてって、財政界に手を出す為にそこら辺の重役の人も懐柔したよ。
あ、ハーマンのお爺ちゃん元気ですかな。
やべ、話剃れた。えーっと・・・あ、そうそう。
その後もフィッツジェラルドの元で働いてた。でもある日、僕の作戦で死んだ人の遺族に会った。まぁ、偶然の遭遇だったけどね。
"この疫病神が!!息子を返せ!!"
何て返したと思う?
"・・・耳障り。アンタが泣き叫んでも帰って来やしない事くらい分からない?馬鹿なの?"
って言った。我ながら最悪だね。最低だ。
それから、被害者を厭わない一番合理的な手を選ぶようになった。一番合理的な策っていうのは、大体残忍な策でして。
そこから着いた異名が戦慄。
畏怖し、恐れ、震えること。私が戦場に降りると、相手は泣いて降参し、勝ちを譲った・・・何て言われたねぇ。まぁ実際にあったけど数回。
でもその内に、自分の中に生きてる良心が"止まれ"って五月蝿かったんだよ。被害者遺族の泣き叫ぶ声を聞く度に。戦場で泣く相手を見る度に。
僕は最初、別に何の感慨も湧かなかった。
でも段々、フィッツジェラルドのあの顔に疑いを持つようになった。あいつは、僕を利用しようとしているだけじゃ無いのか?ってね。疑り深いからなぁ僕。
その中、作戦参謀っていう立場を利用してフィッツジェラルドの真意を暴いた。驚いたよ。あいつの願いは、僕がいなくても叶うんだから。
なら、此処にいる意味なんて無いよ。
自分の中にあった、優しかった両親の血通う良心のままに生きてみたかった。明るい日の光を浴びて、仲間と呼べる人間が隣に居て欲しかった。
だから、組合を裏切った。
今までのお給料で十分日本で暮らせた。でも空港で起きたある事件に巻き込まれましてね・・・その時に会ったのが、社長と乱歩氏だった訳でして。
行き場の無い拙者を拾って下さったのが社長って訳ですな。
『とま、こんな感じですな』
「Aちゃん、優秀過ぎるよ?というか一つ。歳いくつ」
『太宰氏もしかして喧嘩売ってます?・・・25ですな』
「まさかAが年上とは・・・すまない、タメ口だったな」
『拙者的には楽で良いんですけど??』
「Aサン凄い、ね。ナオミ」
『ええ!流石お姉様!』
317人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時