相対−2 ページ30
「同棲なんて聞いてませんよ!」
「部屋が足りなくてねぇ」
『同棲?予告無し?太宰氏鬼では??』
翌日の武装探偵社。
昨日、KOUと時計の針が12を指すまで期間限定クエストをループしまくり、通信が切れた後も一人でゲームをやっていたAは、見事徹夜。目の下のクマは段々とマズそうな色をし始めた。
国木田がちらちらとAを見て心配したり、与謝野はよく眠れるハーブティーでも用意してやるか、等と考えていた。ちなみに乱歩はポッキーを分けてあげた。
中島が太宰に上手く言い包められ、鏡花との同棲を認める光景を見て、国木田は呆れた様子で早くポートマフィアに捕まっていた間の報告書を出せ、と急かした。
報告書を書くのが面倒、と思った太宰は、中島に報告書を書かせようとする。そんな中、報告書に書く予定であったであろう情報を舌の上を通した。
「敦君に懸賞金を掛けたのは、
「組合なぞ都市伝説の類だぞ・・・
構成員は財政界や軍閥の要職を担う一方で、裏では膨大な資金量と異能力で数多の謀を底企む秘密結社」
『・・・僕の方でも探ってみたよ国木田氏。組合が関与していることは間違いなかった、面倒なことに』
国木田が溜息をつき、パソコンのデスクワークに視線を戻した瞬間。外からヘリのプロペラ音が近付いてきた。太宰とAは外を見て目を細め、国木田は反対に目を見開いて驚いている。
「た、大変です!」
バラバラバラ・・・と音を立てながら軍用らしいヘリがホバリングしている。下の高速道路に止まり、そこから道路は長い長い渋滞を起こした。ピーピー、とクラクション音が鳴り響く中、ヘリから三人の西洋人が姿を見せた。
中央に立つ男の三歩後ろに佇む赤毛の少女。黒い燕尾服を着た何とも秘書らしさ満載の男。そして中央に立つ金髪の男。その顔は悪どく笑っていた。
「・・・先手を打たれたね」
『打つにしても早過ぎでしょ・・・あっちの作戦参謀はどんだけ成長したっての』
ヘリから降りてきた三人はそのまま探偵者の中へ。Aはまるで顔を合わせることを嫌うかのようにフードを深く被り、太宰の後ろに隠れていた。
中央の男はアタッシュケースを片手に、奥の社長室へ足を進めた。
『あれが、団長のフィッツジェラルドだよ』
「・・・ただ者じゃなさそうだ」
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時