Prologue−2 ページ2
『国木田氏』
「遅いぞA!」
『遅いと言われましてもさっき出て来たばっかり何ですがね・・・』
ヨコハマの海を見渡せる沿岸部の十五番倉庫。武装探偵社の一部を除いた調査員は倉庫の周囲を固めていた。国木田が右手で握っている紙があることに目敏く気付いた彼女は、一人静かに太宰の思惑にも気付く。
すると、倉庫内から虎の鳴き声、否呻き声の方が正しいだろうか。今にも獲物に食いかかろうとする獣の声が聞こえた。
獣の声に気付いた国木田と与謝野は、素早く持っていた武器に手を掛けた。だが江戸川が首を振った事で、二人は手帳と鉈から手を離した。
異能力を発動する際の青白い光がもう一つ生まれ、扉越しで微かではあるものの太宰治と思わしき声が聞こえた。
「異能力_____人間失格」
虎が倉庫内の物を破壊する蹂躙の音が止み、何かがどさっと倒れる音がした。それを合図にするかのように、国木田は勢いよく扉を開けた。
「太宰!!」
「おーや国木ぃ田君!」
「何だこのメモは!要点が抜けていてさっぱり分からん!!」
「十五番倉庫に虎が出る。周囲を固めろ・・・うん、実に簡潔で分かりやすいメモだ」
『太宰氏・・・その子が噂の虎?』
「おーやAちゃぁん!そう、変身中の記憶が無いから無自覚だったよ」
「んにしても・・・怪我人は無しかい?」
与謝野晶子___異能力"君死給勿"
「太宰もやるようになったねぇ、まだまだ僕には敵わないけど」
江戸川乱歩___異能力"超推理"
「でも、その人どうするんですか?無自覚だったんでしょ?」
宮沢賢治___異能力"雨ニモマケズ"
「どうする太宰、一応区の災害指定猛獣だぞ」
国木田独歩___異能力"独歩吟客"
「ふふ、実はもう決めてる。うちの社員にしよう!」
太宰治____異能力"人間失格"
「起きろ少年!」
___怪奇ひしめくこの街の変人だらけの探偵社、之より始まる怪奇端
___之が前触れ、兆し
「敦君、右腕」
「うわぁ!!何何々!?何だこれ!!」
「中島敦!」
「!!」
「これより君は、私たちの仲間になれ
・・・今日から君は武装探偵社の一員だ」
『・・・本当に、考えがぶっ飛んでる』
中島敦____異能力"月下獣"
司馬A___異能力"??"
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時