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名探偵−1 ページ11

翌朝。
乱歩とお菓子を食べていたAは紅茶のティーカップを机の端に寄せた。





「A、どうしたんだい」




『・・・予約をしないルール違反な客が来ますな』




「あぁ・・・これ美味しいねぇ」





その瞬間、ドォン!!と大きな音を立てて探偵社の扉が吹き飛んだ。宮沢、与謝野と国木田は扉の方に立っているポートマフィア達を見たが、乱歩とAはそちらを向いてすらいない。





「失礼、探偵社だというのに事前予約(アポイントメント)を忘れていたな。それから叩敲(ノック)も大目に見てくれ」




『あーあまた壊された・・・直すのタダじゃないんですが?』




「問題ない、用が終わったらすぐに帰る」




『はーぁ・・・んじゃ行って来ます・・・うっ、胃が痛い・・・人が多い』





ソファから渋々といった様子で立ち上がったAは、小刀を構えた細身の少女の首元に軽いチョップをかました。糸が切れたかのようにストンと倒れた少女を抱き留め、宮沢が積んでいった黒服の山の上に追加する。





カンカンカンカンと中島が階段を走って戻って来た時、既に先頭にいたまとめ役の男は国木田に背負い投げされていた。
内心ざまあみろと思ったAは悪くないだろう。





「国木田さーん、この人達どうします?」




「窓から捨てとけ」



 
「マフィアの武闘派って・・・特殊部隊並の・・・?」




『・・・ポートマフィアが蔓延ってるヨコハマで、こんな小さな探偵社が生き残ってるって点で、それなりの戦力はあるってこと・・・新人が余計なお世話しなくて良い。あー、異能力で直すの面倒』




弾丸で穴の開けられた壁に触れて異能力を発動するA。青白い光に包まれた壁は、みるみる内に元の綺麗な壁に戻っていく。
窓際では、黒服達を投げ捨てていた宮沢の「終わりました!」という声がした。





床に散らばった書類を拾っている国木田を横目に、さっきまで飲んでいたティーカップを手に取るA。箱の中にあったマドレーヌは、一つだけ残されていた。





「乱歩さんが残しといてくれたんだよ」





与謝野が言ったその言葉に、乱歩は「与謝野さーんそれ言わないで!」と、子供らしい反応を見せたが。Aは噛み締めるようにマドレーヌを口の中に入れた。





紅茶はもう湯気など出ていなかったが、Aの心はぽかぽかだった。

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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時

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