◇share.18◇ ページ20
シェアハウスの最寄り駅から電車で20分、駅から歩いて約5分。
オフィス街から少し離れたお店の並びの一角にある
小さなカフェが私のバイト先である。
『…おはようございます。』
スタッフ用の勝手口から中に入り挨拶をすると、
店長と数名のスタッフがこちらを見た。
一瞬シンとした後、ちらほらと挨拶が返ってくる。
私は店長のもとへ行き、
『店長、ながらくお休みをいただいてすみませんでした。』
そう言って頭を下げた。
店長(因みに40代後半の男性である)は私を見た後
店長｢藤代さんね、もう二十歳だろ?
体調管理くらいちゃんとしてもらわないと困るよ。｣
はぁ、とため息を交えてそう言った。
分かっていた事ではあるし、そもそも自業自得なのだが
他のスタッフさんがいる中でこう言われるのは少しメンタルにくるものがある。
『はい、本当にすみませんでした。
今後は十分気を付けます。今日からまたよろしくお願いします。』
もう一度店長に頭を下げ、その場にいたスタッフさんにも
「すみませんでした」と頭を下げた。
それに対して反応する人は、誰もいなかった。
制服に着替え、お店の立ち上げ作業に取り掛かる。
床の掃除、窓拭き、テーブルのセット、商品の補充、
まだ手が付いていない所はとにかく自分から動いた。
休んだ分私が動かないと、そんな思いで。
｢なんだ、藤代さん元気じゃん。｣
ふとそんな声が聞こえ、チラリと視線を向ける。
私より1つか2つ年下のバイトの子だった。
｢肺炎って、治ってもしばらく咳出たりするんでしょ?｣
｢あれだけテキパキ動いてるとさ、正直疑うよね。｣
私が気付いているのを知ってか知らずか
彼女たちはヒソヒソと話を続けている。
私は何も言わない。
何も言えない。
だって、彼女たちの言いたい事も分からなくはないし、
言っている事も間違ってないだろうから。
だから、ただ黙ってテーブルを拭く手を動かしていた。
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さら - はじめまして！！凄く面白いです！！みっちゃんと鶴さん好きなのでうれしです！！続き楽しみにしてます！！ (2019年11月28日 1時) (
レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
イズ - すごく面白かったです。更新頑張ってください！ (2019年4月17日 6時) (レス) id: 45f0691588 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 黒子さん» ご指摘ありがとうございます。すみません、既に公開していた30話と作成中の31話を反対に表示していました。 (2018年11月10日 3時) (レス) id: 23b2834a1b (このIDを非表示/違反報告)
黒子 - すみません…最新が『31話』になってますが『30話』の間違いではないでしょいか？ (2018年11月10日 3時) (携帯から) (レス) id: d5ccda77cf (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます!!今はこの作品に集中していますが、いずれ新しい作品も作ろうと思っています。その際はミリア様のご意見も参考にさせていただきますね。今後も頑張って更新していきますので、応援よろしくお願い致します。 (2018年8月17日 1時) (レス) id: 7a28baf34f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2018年3月14日 4時
