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一話 ページ2

______カツン、コツン、カツン


黒いスーツを着た、ポートマフィアの女性隊員、
樋口一葉は軽快に飛び跳ねながら廊下を進んで行く。


樋口「ふんふふ〜ん♪今日は、芥川先輩と任務…ッ!
あ〜!頑張ろう〜ッ♡♡」

スキップをしながら歩いていた樋口は、
廊下の角を曲がったところで、勢いよく誰かにぶつかってしまった。

『……っぐふぉあぃ゙どはrrrrrrrっ!!!』
樋口「ゔッ、痛たたた……っ……ご、ごめんなさぃ……あ」

顔を上げぶつかってしまった相手の顔を確認する。

樋口「…黒岩幹部ッ、申し訳ありません!」

ぶつかった相手がポートマフィアの幹部、黒岩Aだと言うことに気付いた樋口は再度頭を下げた。

『アハハ。大丈夫だよ、』

黒岩は樋口に優しく微笑みかける。

樋口「で、ですが……っ」

『気にしないで、それより……一葉ちゃんに怪我はない?』

樋口「は、はい!私は何ともありません」

『なら良かった。それじゃ、私はこれで失礼するよ。
任務頑張ってね!』

黒岩は樋口に背を向け歩き出す。

樋口「ッあ、有難う御座います!失礼しますッ」

樋口は、黒岩に頭を下げ、その場を離れた。

.

樋口と別れた黒岩はそのまま廊下を突き進んでいく。
そして、角を曲がった先で黒岩は再度下級構成員とぶつかった。

「あ、黒岩幹部!申し訳ありませんッ!」
『………うん、で?』

黒岩は先程までの雰囲気とは打って変わり、下級構成員を鋭い目で睨みつける。

「ゔっ、ぁ、あの……ッ」
『お前のせいで私の服に埃が付いたのだけど……どうしてくれるのかな』

黒岩は下級構成員の頭を鷲掴みにし、顔を上げさせた。

「ぎぃッあ゙!?」
『聞いてるの?』

黒岩は掴んでいた頭を放し、再度下級構成員の頭を掴み壁に叩きつけた。

「ぐっあ゙ぁ!?」

中原「ッおい!手前ぇ何やってんだァ」

下級構成員の悲鳴が響いたと同時に、通りすがった中原中也の声が響く。

『あ、中也くーん、この子がさー』

中原「ンな事ァどうでもいいんだよ!おい、そこのお前
…コイツがすまねぇな」

『…あれ?この子中也くんのとこの子?それはごめんよ〜』

黒岩はヘラヘラと笑いながら謝辞を述べる。

中原「ッチ、行くぞA。」

中原は黒岩に一声かけ、さっさと歩き出す。

『あ、待ってよ中也く〜ん』

黒岩は中原の後を追った。

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作成日時:2023年11月6日 20時

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