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いきなり生理がきて女性にもなりましたって言って、信じてもらえる気がしない。
仮に信じてもらえたとしても気持ち悪いって思われたら、、、、?
ーーー急に不安になってくる。
「どうした?」
いつもと違う反応の僕を覗き込む涼介。
思わず目線をそらす。
「涼介のごはんは食べたいんだけど、」
「うん」
「今日は帰らないといけなくて、、、」
何とか振り絞って出した声は震えていた。
「ーーーーー貧血で倒れたの一昨日だし、確かに家でゆっくりしたほうがいいかもな」
涼介を見ると僕を安心させるように微笑んでいた。
(気をつかわせちゃった)
「貧血の薬、飲んだ?」
「あっ、、、飲んでない」
「ほら、水」
「ーーーーありがと」
「、、、、、、うん」
僕を見る涼介の顔は柔らかくて、あったかくて、、、
急にくすぐったくなった僕は薬をぐっと飲み込み、既に荷物を持って立ち上がりはじめた涼介の後を追おうと立ち上がったはずだった。
ーーーちゃんと踏み出したはずの足に力が入らず、目の前に壁が高速で近づいていた。
「あっ、、、、!!!」
ーーー鈍い音と胸元に衝撃。
壁にぶつかる直前で僕は涼介に抱き止められていた。
(危なかった、、、、)
まだ心臓がバクバクしている。
「ちぃ、実はまだ調子よくないんじゃない?
家まで送るから今日はゆっくり休みな」
「うん、、、」
頭の回らない中涼介に体勢を整えられた僕は今度こそ立ち上がって店を出、涼介の車に乗り込んで帰宅した。
ーーーネットの生理中の症状を調べてみると、今回の僕のように身体に力が入らない事がある人もいるらしいとわかった。
他にも下痢や吐き気、めまい、情緒が不安定になる事もあるらしい。
(情緒が不安定、、、なんかわかった気がする)
今考えてみるとメンバーに事実を話す事は絶対避けられないことで、気持ち悪いと思われても申し訳ないが一緒に仕事をしていくしかないのだ。
事実は事実。
僕は僕なのでそうなったらお互いの気持ちに折り合いをつけて活動していけばいいだけ。
それにあの優しすぎる人達は本当に家族のような存在で、おそらくそんな事は考えない。
(かわいい人達だもんね)
いつもの自分だったら、気持ち悪いと思われてたら、、、なんてうんうんと悩まなかっただろう。別に気にしないような事まで考え込んでしまっていたのも生理のせいなのかもと気づいた。
なんて、厄介。
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作者名:マカロニ | 作成日時:2021年2月18日 20時