頑固者が2人おりまして

27 ページ27

その上、それに付き合ってまでくれるなんて、優しすぎるよ。




そう思って、少し岩さんから目線を外した。




忘れてた、片想いが、そっと顔を出す。





『はいっ、バトルしましょ、どうせなら、玲於くんとかも呼んじゃいましょ笑』





2人っきりは、きっと、危ない。




岩さんとの恋人ごっこを、引き受けたのは、恋愛はくだらないと、証明するためで、片想いを、思い出すためじゃない。




それを、今日心に叩き込みたい、そう思った。









＿＿＿









玲「楽しかった〜、呼んでくれてさんきゅ」




『こちらこそ来てくれてありがとう』




2時間くらい、スタジオで、岩さん、玲於くん、一緒にいたらしいメンディーさんの4人でクランプでバトルして、ストレス発散した。




.......何も考えずに踊れたしよかった、感謝。




そう思いながら、タオルを頭にかけた。




その時にドアが開く音がした。




慎「お疲れ様です.......ってもう終わってます？」



玲「あ、まこっちゃん今来たの？」




『え、呼んでたの？』




玲「うん」




自由人だな、玲於くん。




そう思って、ごめんね、慎くん、と言うために、口を開いた時、後ろからヤツが顔を出した。




壱「お疲れ様です」




玲「あ、壱馬も来た？」



壱「クランプって聞いて.......って、A？」




慎くんの後ろから、壱馬が顔を出して、私を発見した。



そういえば、壱馬もクランプだ。




壱「クランプも踊るんやな」



『うん、まあ、わりと……』




悩みの元凶である壱馬に会ってしまい、ちょっと尻すぼみな口調で答える。




実際、昨日、結構なことを言ってしまったから、気まずすぎる。

28→←26

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す