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言われてみれば、なんで今まで気が付かなかったんだと不思議に思うくらい体がだるく、熱い。
俺が指示されるがままベッドに座り直して襟元を崩してる間に、Aはせっせと濡れタオルやら塩水やらを用意して看病する気満々らしい。
｢熱で汗かくでしょうから、これ塩水なんですけど飲めますか？｣
｢おん、ありがとう｣
コップと一緒に銀製のティースプーンまで渡されて、分かっとるなこいつなんて思いながらコップにティースプーンを入れた。
当然ながらティースプーンは変色する訳でもなく、Aがタオルを持ってそばで待っとったからそこにティースプーンを置き、クルクルと手元でコップを揺らしてから飲んだ。
もう半分癖になってるこれは、飲み物に毒が入ってないかを確かめるもので、それを理解しているAは自分から銀製のティースプーンを用意してくれたってことやな。
たまに銀でも反応せん毒もあるから水の反射やら濁りで何か別のものが入ってないか確認するんやけど、さすがにそれは知らんかったのが少し不思議そうな顔をしてから納得したようだった。
どっちみち今は塩水だから塩で濁ってるから分からんのやけど。
「…よかった」
じーっとそばで俺のことを見つめていたAがそう呟き、思わず見つめ返す。
「何がよかったん？」
「あっいえ…その
先程中庭で気持ち悪いとおっしゃっていたので
飲み食いできないほど弱っていたらどうしようかと…」
「そか、心配かけたなすまん」
あまりの衝撃に思わず素っ気ない返事をしてしまう。
いやだって！
彼女が、俺の心配してんねんで！？
上下関係をきっちりする彼女が上司の俺の足も確認さんで医務室に連れてきた時点でもしやとは思ったったけど…
彼女は今！！！！！！！！！！
俺を、俺だけを心配してる！！！！
タオルを水に濡らしに行った彼女がチャプチャプと水音を立てるその音までが彼女が発生させたものだと思うと愛おしい。
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ゆゆっち - 更新がんばってください！ (2020年3月30日 19時) (
レス) id: 05bf900e03 (このIDを非表示/違反報告)
nogue - あっ神なんですね。わかります。(｀・ω・´)これからも頑張ってください。 (2020年3月29日 11時) (レス) id: a847137800 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ｽｩ(息を吸う)……………………………面白いです!(。・ω・。)ゞ好みですぅ。更新頑張ってください! (2020年3月23日 7時) (レス) id: 70e16e2ac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明玄師 | 作成日時：2020年3月22日 0時
