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目を覚ますと、隣にはAがいた。
スヤスヤと気持ち良さそうな寝息を立てながら長い睫毛を伏せている。俺の腕に頭を乗っけている彼女の頬に手を添え、微かに触れる口付けを落とす。
それによって起きてしまったAは、まだ開ききらない目で俺を捉えながらも愛おしそうに微笑んだ。
『おはよ』
『おはよー……』
ふふっと声を漏らした彼女は俺の胸に擦り寄り、抱きしめてとお願いするように上目がちに俺を見上げた。
そのまん丸な瞳に映っているのが自分だけなことに満足感と優越感がごちゃ混ぜになって、欲を抑えようとAを強く抱きしめる。
『学校、遅刻しちゃうね』
『まーた土方の野郎に怒られちまう』
『私も一緒に怒られそう』
「まあいっか」とあっけらかんとした声を出す彼女は、まだ眠かったのか再び目を閉じてしまう。俺も温いAを抱きしめていることにより、瞼が重たくなってきた。
これは遅刻どころじゃねェなァ……なんて考えるも、結局はどうでもいいやと瞼を落とす。
『総悟』
『好きだよ』
夢か現かも分からぬAの言葉。
どっちにしても、それは「大丈夫」に続く魔法の呪文だった。
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ハル(プロフ) - ゆうかさん» 過去作も読んでくださったんですか!! うわあ、とっても嬉しいです^^ これからもバンバン作品を作っていきたいと思っておりますので、また新作が出ましたらたくさん読んでいただけるととってもありがたいです! コメントと応援、どうもありがとうございました!! (2017年10月7日 13時) (レス) id: d8241361cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - すっごく素敵なお話ばかりで1日で昔のものもほとんど読んでしまいました(;^ω^)これからも頑張ってください!応援してます! (2017年10月7日 11時) (レス) id: da24fb15e8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます! 最後は無事にハッピーエンドです!! ちょっと拗れた青春でしたが、紫蘭さんが楽しんでいただけたのなら良かったです。新作、完成させてからの投稿となっておりますので、お時間空いたときにでも読んでくださいませ! いつも閲覧どうもです!! (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» ありがとうございます! 個人的にエロスが書きたいわけではないのですが、作品にそれっぽい表現が登場人物を表すために必要な時は薄っすら入れるようにしてます笑 高杉パパってわけじゃないけど、みてくださいな^^ コメントどうもありがとう。 (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!皆幸せになる青春を謳歌しているなんて羨ましいです…笑 二人の思いが通じて良かったです! 新作頑張って下さい! (2017年9月30日 10時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年9月11日 18時