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気がついたら、俺は土方の胸ぐらを掴んでいた。周りにいた他の奴らはコソコソと俺らを見ており、「やばくない?」なんて語彙力のない言葉が飛び交う。
しかし俺は、俺たちはそんなものを一切気にせず、ただ目の前の相手だけを見つめる。
『……俺が何か間違ったことを言ったか?』
言ってない。だからこそ悔しいのだ。土方は全てお見通しだと言わんばかりの真っ直ぐな視線を俺に突き刺し、掴んでいる手を簡単に振り解く。
俺の腕はだらしなく垂れ下がって、まるで感覚がなくなっているみたいだった。
『はーい、ちょっと失礼』
緊迫した空気の中で聞こえる気怠げな声。それを出した張本人は俺の首根っこを掴み、土方の前から引き離す。
その正体は担任の坂田で、土方に「お前はもう帰れ」と手の甲で追い払う。
『んじゃ、お前はこっち』
「話あっから」と俺をそのまま引きずるが、せめてもの抵抗で自分で歩くとこいつの手を振り払った。
途中ですれ違ったAは心配そうに俺を見つめ、数歩付いてくるも坂田に「大丈夫だから」と言われては立ち止まる。
今の俺の頭の中には、先ほどの土方の言葉だけがグルグルと循環していった。
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ハル(プロフ) - ゆうかさん» 過去作も読んでくださったんですか!! うわあ、とっても嬉しいです^^ これからもバンバン作品を作っていきたいと思っておりますので、また新作が出ましたらたくさん読んでいただけるととってもありがたいです! コメントと応援、どうもありがとうございました!! (2017年10月7日 13時) (レス) id: d8241361cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか(プロフ) - すっごく素敵なお話ばかりで1日で昔のものもほとんど読んでしまいました(;^ω^)これからも頑張ってください!応援してます! (2017年10月7日 11時) (レス) id: da24fb15e8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます! 最後は無事にハッピーエンドです!! ちょっと拗れた青春でしたが、紫蘭さんが楽しんでいただけたのなら良かったです。新作、完成させてからの投稿となっておりますので、お時間空いたときにでも読んでくださいませ! いつも閲覧どうもです!! (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» ありがとうございます! 個人的にエロスが書きたいわけではないのですが、作品にそれっぽい表現が登場人物を表すために必要な時は薄っすら入れるようにしてます笑 高杉パパってわけじゃないけど、みてくださいな^^ コメントどうもありがとう。 (2017年10月6日 18時) (レス) id: 637325fbc5 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!皆幸せになる青春を謳歌しているなんて羨ましいです…笑 二人の思いが通じて良かったです! 新作頑張って下さい! (2017年9月30日 10時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年9月11日 18時