信頼を築く2 ページ8
「そんな所にいたら普通に驚くだろ…」
『驚いたのは僕も同じさ…君の様子を見に行こうとしたらドアがゆっくり開くから…あ!ところで朝食できてるよ!』
「お…おぅ…」
警戒心も何も無さそうに言ってくるので、思わず素直に返事をするアイリッシュ。
「(あれ…?俺確かこいつと戦って…)」
初めて対面し戦った時と今を比べ、この空気に付いていけてない。
理樹に促されるまま席に座り朝食を食べる。
「お前…本当にあの時戦った奴なんだよな?」
『え?何言ってるの?当たり前だろ?怪我もちゃんとしてるからね?見る?』
「いやいい…」
『怪我で思い出した…後で君の怪我の様子を見るからね。』
「あ…あぁ…」
やはり空気が違いすぎてアイリッシュは頭を掻いて整理しようと試みる。
朝食を終えた後はアイリッシュの傷を見た。
『うん、血も全部止まったね…骨折れてないかな?』
胸元の、撃たれた部分を見て少しつつく…
『激痛とかする?』
「いや、無いな」
『んじゃあ骨は無事だね!ただ、痣が酷いからやっぱり包帯かなー』
そう呟きながら治療を進めていく。
終わった後はこのペンションのことについて説明をした。
『……という訳だけど…なんか質問ある?』
「なんでお前が俺を助けたのかいまいち理由が分からねぇ」
『そこ!?まぁ…いいけど…理由は昨日と同じ、君を死なせるには惜しいのと、僕"が“君と仲間になりたかっただけだよ。』
何度聞いても答えは同じなのだろう…
アイリッシュは諦めたのかふんっ!とそっぽを向いた。
基本ペンション内なら自由に動ける。
だが、外に出ようとするといつの間にか理樹が後ろにいた。
「うをっ!!!?」
『やぁ、どこに行くんだい?』
「さ、散歩だ…!この周辺を…」
『散歩!僕も散歩好きなんだ、一緒に行こうか!』
そう言ってアイリッシュの腕を引いて外に出る。
あっさりと外に出れたことに少し驚いたアイリッシュ。
「もしここで俺が逃げたら?」
『逃げないよ…君は頭が良いだろう?』
そう…ここで逃げることももちろんできる…だがそれをしないのは組織の目があるからだ。
二人で周辺を少し見て回ってペンションに帰る。
昼食も夕食も時間になれば理樹が出し、シャワーは傷の様子を見て慎重に入る。
ここまで手厚く介抱されるとは思ってなかったアイリッシュは戦う気すら失せていた。
次の日になり、体力はほぼ戻ったアイリッシュ…部屋を出れば理樹はキッチンで朝食を用意していた。
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いちごちょこ(プロフ) - 九美さんお疲れ様です。更新されるたび、わくわく楽しく読ませていただいております。スランプお辛いと思いますが、無理をなさらないでください。私は九美さんの作品が大好きですので、ずっと応援しております(^^) (2019年3月14日 14時) (レス) id: 511f46d568 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます!いよいよ奴がやってきますw!!頑張って書きますm(_ _)m (2019年3月13日 22時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - き……き……きたーーーーー!!!ジンさんだーーー!!予告だけでこんなにテンションが上がるなんて!!楽しみすぎる!!ありがとうございます!! (2019年3月13日 22時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 優作さんは今回お留守番ですw……私も優作みたいな父親欲しい……でも、事ある毎に謎を出してきそうw (2019年3月12日 22時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - 有希子さんきたーーー!!有希子さん一人?!優作はどうした!?優作も一緒だと思ったのに!!ダンディボイスで囁かれたい……優作みたいな親父が欲しい…… (2019年3月12日 21時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年3月1日 19時