激怒2 ページ39
『……よくも……』
Aの呟きがさっきよりもハッキリ聞こえ、赤井は足を止めた。
『子供達を危ない目に会わせたな……よくも……よくもこの"俺“にスタンガンを喰らわせてくれたなぁ!!!!?』
バッと上げられた顔には怒りで引き攣った顔をしていた。
Aはそのまま男の元へ走り出す。
『てめぇみたいな野郎のブツなど、潰れちまえぇぇぇぇぇ!!!!』
ドゴッッッッッ!!!!
「ぐはぁあっ!!!!!!!!」
赤井の横を通り抜け、Aは飛び込むように思いっ切り男の股間に蹴りを入れた。
男は短く叫んだ後、ぐるんと白目を向き、口から泡を出して倒れ気絶した…………
「「……」」
その様子に目を見開いて唖然とした顔で見るコナンと赤井…………
男が倒れても尚『ふー!ふー!』と獣のように息を吐くAに動けなくなった二人…
遠くでパトカーのサイレンが聞こえた…
恐らく博士が予備のメガネを持ち、警察と共にやってきたのだろう…
その音で二人はハッとした顔をして動き出す。
コナンは携帯を取り出し、博士と連絡を取って場所を伝える。
赤井は上着を脱ぎAに着せた。
彼の大きな上着はギリギリ下まで隠れるくらいだ…
「A…」
『昴さん…』
振り向いたAはポロポロと涙を流していた…その顔に昴は居た堪れずぎゅぅぅぅと強く抱き締めた…
「無事で良かった…」
『ふ…ぅ…昴さん…昴さんっ!』
Aは体を震わせ必死に彼にしがみつくように抱きついた。
そんな様子を見ていたコナンは安堵の表情を浮かべ静かに部屋から出てパトカーを迎えに行く…
暫くして到着したのはお馴染み佐藤刑事、高木刑事の二人と他二名が来てコナンが案内する。
部屋に戻れば座り込んでグスグスと目を擦るAと、それに付き添うように座って抱き締める昴がいた。
佐「あなたが小桜Aさん?」
『…はい』
佐「良かった…警察です!もう大丈夫よ!」
そう言って佐藤刑事が駆け寄りAの肩を撫で微笑んだ。
一緒にいた刑事2人が倒れている男を運んでいく。
安心したのか、またポロポロ涙を流すAに守るように昴は頭を撫でた。
佐「怖かったわね…」
佐藤刑事の呼び掛けにAはコクコクと頷く。
佐「…何があったのか言えそう?」
『ヒック……はい……』
その後少しずつ自分の身にあった事を話す。
話していれば佐藤刑事と高木刑事とコナンの顔が険しくなり、表情は見えないが、抱き締める昴の力も強くなった……
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いちごちょこ(プロフ) - 九美さんお疲れ様です。更新されるたび、わくわく楽しく読ませていただいております。スランプお辛いと思いますが、無理をなさらないでください。私は九美さんの作品が大好きですので、ずっと応援しております(^^) (2019年3月14日 14時) (レス) id: 511f46d568 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» ありがとうございます!いよいよ奴がやってきますw!!頑張って書きますm(_ _)m (2019年3月13日 22時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - き……き……きたーーーーー!!!ジンさんだーーー!!予告だけでこんなにテンションが上がるなんて!!楽しみすぎる!!ありがとうございます!! (2019年3月13日 22時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - 淋さん» 優作さんは今回お留守番ですw……私も優作みたいな父親欲しい……でも、事ある毎に謎を出してきそうw (2019年3月12日 22時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - 有希子さんきたーーー!!有希子さん一人?!優作はどうした!?優作も一緒だと思ったのに!!ダンディボイスで囁かれたい……優作みたいな親父が欲しい…… (2019年3月12日 21時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年3月1日 19時