「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

小さな約束6 ページ46

その後、有希子の予想通りこの屋敷で殺人事件がおきた。
直ぐに警察がきて、事情聴取をされる。


「どうだ？新一…犯人は分かったかな？」

「あぁ、当然さ！犯人はあの人だ！」


優作と新一は犯人が分かったようで、二人は証拠などを探していた。


『…ふぅ…』

「Aちゃん大丈夫？」

『え…えぇ…事件現場って初めてで…』

「そりゃ滅多に会いたくないわよねぇ〜！少し外の空気でも吸って行きましょうか？」

『はい…』


有希子とAは警察に一言告げバルコニーへ出た。
夜風が涼しく、少し気持ちが落ち着いてきた…
バルコニーの手摺りから下を見下ろす…
下は崖になっていて、暗くて何も見えなかった…


「ちょっと今どんな状況か確認してくるわね？」

『はい』


有希子はAを置いて現場へと戻る。
そこはちょうど優作と新一が犯人を見つけ、証拠と動機を告げているところだった。


「あら、もう事件解決したのね…良かったわぁ…」


ところが、犯人は突然笑いだした…


犯「ふ…ふはははははは！！！確かにそうさ！俺が殺した！だが、まだ終わっちゃいない！！」

新「何！？どういう事だ！？」

犯「俺の復讐はまだ続いてるのさ！」


そう言って犯人はジャケットのポケットから何やらリモコンを取り出す。
そしてそこにあるボタンをピッと押した。


ドーーーーン！！！


近くで爆発音がした。会場にいた全員が悲鳴をあげる。


犯「皆殺しだ…お前ら全員道連れだぁ！！」

新「くそっ！！皆逃げろぉぉ！！」


新一の一声で人々は屋敷から逃げていく…
優作はすぐ様犯人を取り押さえ、警察と共に犯人を連行して行った。


有「新ちゃん！新ちゃん！」

新「母さん！あいつは！？」

有「Aちゃんバルコニーにいるのよ！！」

新「何っ！？くそっ！！！」


新一は聞いた瞬間走り出していた…




一方Aの方も爆発音は聞こえた。見上げると建物の一部が崩れバルコニーに落ちてくる。


『くっ！！』


Aは咄嗟にそれを避け、手摺り側に寄った。
すると爆破の衝撃でグラリとバルコニーが傾く。


『きゃっ！』


ヒールでバランスを崩した瞬間、スルッと胸元からある物が出てきた…それは首から取れ落としそうになり、Aは慌ててそれを掴む。


『あっ！』


バランスを崩した体は手摺りを越えた…Aの体は崖に落ちそうになるが、直ぐに手摺りを掴む。


『うぅ…こんなところで…』


掴んでいた手は段々と力が無くなり、少しづつ離れていく…

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