「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

体格差5 ページ40

「諦めて飛び降りた！？」

「さぁな…トドメを刺せ！！」


ジンは用心深いので、飛び降りたコナンにトドメを刺すよう命じた。
ウォッカがコナンに向かって撃とうとした瞬間…

キンッ！

「「！？」」


何かがヘリに当たった…ジンが飛んできた方を見て、目を見開いた。


「奴だ！！！Full moon of the pupilだ！！！」


そこにいたのは塀の上に立ち、拳銃を構えヘリをジッと見つめる理樹の姿だった…


「撃て！！奴を撃つんだ！！」

「へ、へい！！」


ウォッカは直ぐに理樹の方へ方向を変える。


「奴を逃がすな！！」


ジンが興奮気味に言い、ウォッカは理樹目掛けて撃つ。
弾が飛んでくるが、理樹は避ける素振りも見せず、ただジッとジン達を見ていた…
弾の一発が理樹の頬を掠める…つぅっと血が流れても理樹は決して動かなかった…


「逃げない…何故だ？」


ジンが理樹の行動に疑問を持った時、ヘリの真下で叫び声がした。


「いっっっけぇぇぇぇ！！！！」


コナンの声がした後、ヒュンッと鉄の塊がヘリ目掛けて打ち上がる。
それはヘリに当たり火を上げた。


「なんだ！？どうしたんだい！？」

「制御不能です！！」

「チッ、仕方ねぇズラかるぞ！」


ヘリが煙を上げて去って行くのを見届け、理樹は動き始める。
ヘリの中ではジンがタワーを見ていた。


「(くそ…あいつが動かなかったのはこれが飛んでくるから…俺達をあの場に居させたかったからか！！…なんだ？あいつらは一体なんなんだ！？)」


ヘリはそのまま遠くへ墜落して爆発する。


『あらら…まぁジンのことだから生きてるっしょ！さて…こっちは…』


理樹は階段を降りアイリッシュを見つける。


『よいしょ…うっ…重い…』


アイリッシュを背負い、理樹は裏口に入って下を目指す。
事前に見取り図を頭に叩き込んだので、警察達にバレないよう慎重に降りていく…その傍らイヤホンのスイッチをONにした。


『も、もしもし？』

ーー「理樹か！？無事か！？」ーー

『た、多分…それより今何処に待機してる？』

ーー「あ、あぁ…北側の方だ…ちょっと待ってろ…恵！見張っておいてくれ！」

「分かったわ！」ーー


言われた通り北口の従業員入口のドアから出ると、直ぐ目の前に晃一がいた。


「理樹！！」

『晃一…彼を…』


理樹はアイリッシュを晃一に託す。晃一は彼を背負い歩き出した。


「理樹！お前は大丈夫なのか！？」


晃一が振り返って理樹を見る……


ドサッ！！


「理樹ーっ！！！」

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