「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

バレンタイン 番外編2 ページ18

『ん？これ…』

園子から貰ったチョコは有名店の高級チョコで…


園「渡す人限られてるしね！」

『…』


高級チョコに固まるAに、その気持ちを分かってる蘭はため息を吐いた…



〜世良真純〜

スーパーでバレンタインの材料の買い物をしていると、チョコ売り場の前で真純を見つけた。


『真純ちゃん！』

「うわぁぁぁ！！ね、姉さんか…」

『そんな驚く？何してるのー？』

「え…あ…えっと…その…」


突然モゴモゴと言葉を濁す真純についイタズラ心で問い詰める。


『んー？この時期にチョコの前にいるってことは…誰かに作ってあげたい的な？』

「え…あ…うん…」


諦めたようで素直に頷く真純。そんな反応にAはニヤニヤしながら更に聞く。


『ふーん…何作るか決まってるの？』

「決まってない…」

『相手が何が好きとかも分からない？』

「うん…甘いのが好きっていうのは分かるんだけど…それに僕お菓子なんて作らないし…」

『んー…あ！いい事考えた！真純ちゃん、今から私の家でお菓子作らない？』


「え？姉さん家で？」

『そう！一緒に作れば不安も無いでしょ？』

んでもって真純ちゃんがあげたい人を問い詰める！！ナーーーイスアイディア！！

悪い考えを持った大人がここにいるが、真純を説得し、材料を買って二人は家へと帰ってきた。


『あまり綺麗じゃないかもだけどどうぞ〜』

「お邪魔します…」


真純は家に入ると借りてきた猫の如く大人しかった。


『さ！早速作ろっか！』


手を洗いエプロンを付けて二人はお菓子作りを始める。


『じゃあまずは…』


数時間後、出来上がったのはチョコレートケーキ。


『甘いのが好きって言ってたし、ケーキなら二人でゆっくりお喋りしながら食べられるでしょ？』

「確かに…」


最後のトッピングは全て真純に任せる。


『あげたい相手はどんな人なの？』

「んーとね…憧れてるんだ！優しくて、でも強くて…色んな人から好かれてるんだよね…」

ホォホォ…それ秀兄とかじゃないよね…？

「笑顔が素敵でさ…」

あの人笑顔素敵だったっけ？？不敵な笑みしかなくね？？

「側にいるとワクワクしてドキドキもする…」

恋ですか？どいつですか？秀兄意外の男なら見定めに行くぞ？コンニャロー！

トッピングが終わり、可愛いチョコレートケーキが出来上がった。


『その人のこと大好きなんだね！』

「うん！大好きさ！……だから…姉さん一緒に食べよう？」

…

……

………


ん？


.

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