「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

バレンタイン 景光4 ページ16

観覧車に乗り静かな時間が流れる…


「観覧車なんて久々だな…」

『私も…あ、そうだ…景光これ…』

「え？」


Aがバッグから出したのは可愛くラッピングされたチョコ…


『バレンタイン…だから…景光に…』

「そいつは嬉しいな…！ありがとう…」


少し照れくさそうに笑ってそのチョコを受け取る…


『あ！見て景光！景色綺麗だよ！』


遊園地が見渡せる高さまできて、ライトアップされた園内はまた一段と綺麗だった。
すると景光が向かい側からAの隣に移動する。


「確かに綺麗だな…Aが…」


優しく微笑んだ彼にドキッとして言葉に詰まる。


「チョコありがと…あのさ…」


景光は少し照れくさそうに頬を掻き微笑む…


「Aも一緒に貰っていい？」

『え？何そ…んっ！？』


いきなり近づいてきて彼にキスをされた…
そのキスは優しいキスで…Aは顔を真っ赤にさせ、口をパクパクとさせていた。


「あ〜悪い…Aが可愛くてつい…」

『あ…う…』

「ん？嫌だった？」


困った顔をして問いかける彼に首を振った…
そして顔を隠すように景光に抱き着く。


『嫌…じゃなかったよ…？ちょっとビックリしただけ…』

「ほんと？じゃあさ…」


景光はAの頬を両手で優しく包む…


「もう一回…今度は一瞬じゃなくて…じっくり味わっていい？」

『〜っ！…うん…』


恥ずかしくて潤んだ瞳に微笑んで優しく問いかける。
景光はそのままゆっくり近付き唇を重ねる。
チュッと音を立て、角度を変えて何度もキスをした。
Aがそのキスに少し慣れた頃、今度は深く唇を重ね、開いた唇から彼の舌がゆっくりと入ってくる。


『んっ…！』

「ん…？」


彼の舌が自分の舌を絡んでくる…
その感覚に必死に応対しようとすれば、それに気づいた彼は楽しそうに目を細めた。
最後にチュッとキスをしてゆっくり離れると、真っ赤な顔と潤んだ瞳で見つめるAと目が合う。


「A可愛い…」

『…バカ…』


観覧車はゆっくりと頂上に着く…二人はその様子を見て景光は優しくAを抱きしめた。


「A…」

『…ん？』

「大好きだよ…」

『バカ…私も好きよ景光…』


観覧車が頂上に着いた時、二人はもう一度キスをした…




「さ〜て！帰りますか！」

『お土産も買ったしね〜！』


二人はしっかりと手を繋いで園内を出る。


「今度は違う所でデートしようか！」

『うんっ！約束だよ景光！』

「あぁ！！」


バレンタイン 景光 終わり

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