「好奇心」は自分の首を絞める〜Part7〜

可愛い子には旅をさせろ！3 ページ27

昴さんを見てるとさ、赤井さんってほんと役者だよなぁ…だって口調もキャラも違う訳じゃん…ってか、有希子さんの変装技術も凄いよね…赤井さんは外見の暴力だけどさ…昴さんも負けないくらい…


「僕の顔に何か付いていますか？」

『くっそイケメンなんだよなぁ…』

「え？」

『あっ！！いや！すみません！！なんでもないです！！』

ひぃぃぃ！つい考えてたことが口に出ちゃったぁぁぁ！！変態に思われるぅぅぅ！！

慌てて手で顔を覆って蹲る。すると紅茶を持ってきた昴が隣に座ってそっとAの手を引き顔を見てくる。


「Aさん…」

『すみません昴さん…変なこと言ってしまって…その…忘れてください…』

「…ということは、先程言ったのは僕のことで間違いないんですね？」

『うぐっ…』


少し言葉に詰まらせていると、昴は少し眉を顰めた後優しくAを抱きしめた。


「突然で驚きましたが、あなたがそう思ってくれてることは素直に嬉しいですよ？」

『ソ、ソウデスカ…』

「さて…それはさておき…」

あ、さておくんだ…まぁ、話題が切り替わってくれるのはありがたいが…

「海外旅行に行くんですよね？」

『そうですね』

「友人とは…女性の方ですよね？」

『もちろんですけど？まぁ、友人は家族暮らしですからパパさんもいますけどね？』

「そうですか…」


以下の流れは透の時と差ほど変わらなかった。
男に言い寄られたらちゃんと断れだの事故に気をつけろだのこまめに連絡してこいだの…

あーもー！！探る相手が暫くいないのはそりゃ不安かもしれませんがね！！親かよ！！耳タコだよ！！

『大丈夫ですよ昴さん！何度も行ってますから！お土産、ちゃんと買ってきますね？』

「お土産は気にしなくていいですから、なるべく早く帰ってきて欲しいです。」

『それは…どうですかねー？』

「そう言えば必要な物は買いましたか？」

『んーと…あと友人や家族に買っていくお土産とかですかねー？』

「では僕と買いに行きましょうか！」

『え？昴さんと？いいですよそんな…そこまで気を使わなくても…』

「僕があなたと一緒に買い物へ行きたいんです…旅行行く前に少しでも長く居たくて…」

『そんな大袈裟な…一生行ってる訳じゃないのに…』

「ついでにケーキでも食べに行きますか？」

『いいですね！！是非行きましょう！！』

「(相変わらず食い意地はあるんだな…ん？)食い意地……？」


その時昴は何かを思い出し、ふとAを見つめる。

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