おはよう ページ22
風見は時間を見つけてはちょくちょく様子を見に行った。
そして刺されてから3日後……
「A！！！」
知らせを受けた風見はバンっ！と病室に駆け込む。
するとそこには上半身を起こしてニッコリと微笑むAの姿があった…
『…おはようございます…風見さん…』
最初の時のような青白い顔で無表情ではなく、暖かい色をした顔で……
風見は居た堪れず駆け寄って抱き締めた。
「良かった…バカ者が…！」
『あ、あはは…ご心配お掛けしてすみませんでした。』
この仕事をしていると、いつ仲間が殉職してもおかしくない…だからそれなりの覚悟を持っていたが、Aが死ぬかもしれないと思うと本当に恐ろしかった。
『か、風見さん…痛いです…』
「あぁ、悪い！」
慌てて離れ、近くにあった椅子に座る。
「容態はどうだ？」
『大丈夫です。まだ数日は入院してないといけませんけど…』
「そうか…それで小桜を刺した犯人だが…」
『分かってます…まさか二人がかりでやられるとは思わず…公安失格ですね。』
「仕方ないさ…それで、今回のことは降谷さんには伝えていない。」
『っ！』
「お前はずっと言わないでって言ってたみたいでな…その降谷さんに余計な心配を掛けさせたくないっていう気持ちを尊重した。」
『ありがとうございます！』
「いや、いい…それで、お前は父親が危篤になって帰った後亡くなって忌引き扱いをする。だからだからあと1週間は誤魔化せる。」
『私の父はもう亡くなってますしね…風見さん本当にありがとうございます。』
「あと…これお前の携帯…」
充電してくれていた自分のスマホを渡され、起動させる。
すると案の定メールが沢山入っていた…
でも、電話ではないのを見ると、彼なりに気を使ってくれているのが分かった。
『あと1週間で退院できるよう頑張りますね…』
「無理はするな？とりあえず目覚めて良かった。」
『…はいっ！』
安心したように微笑む風見にAは笑顔で答えた。
「それじゃあ俺は行く。仕事を抜け出して来たからな。時々様子を見に来る。」
『風見さん…』
感謝しきれない程の思いがあるが、礼を言う前にポンポンと頭を撫でられ、風見は早々に病室を出て行った……
『…あ！降谷さんに返信しなきゃ！でも、忌引きが出てからの方がいいか…とりあえず早く治さなきゃ…』
ポイッとスマホを机に置き、Aは寝転ぶ。
ずっと寝ていたが体はまだダルいので、仕方なく目を閉じて休んだ。
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (
レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます！！皆様の応援のお陰でやってこれました！！これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます！色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw！ (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ！って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九実
| 作成日時：2019年4月5日 11時
