アイスクリームを掬って ページ27
○JISUNG
「チソンア、パクチソン」
『わ、何？』
「ヒョン朝からずっとあれ？」
『誰？』
「ロンジュニヒョン」
チョンロの視線の先、朝から練習があって僕らは練習室にいる訳だけど、マクヒョンとヘチャニヒョンが話しているすぐ隣にいるのに、ロンジュニヒョンはぎゅっと口を閉じたまま、さっきからヘチャニヒョンが顔の前で手を振っても、ヒョンはちらりとそっちを見ただけだった。
「この後ヌナと話すんでしょ？」
『うん、多分』
「ヌナと2人でなんてあんまりないのに、元気無いね」
僕たちは結構、一緒にいる。僕とチョンロだったり、僕とヒョンたちだったり、僕がヌナと会う時、あんまりヌナは1人でいない。僕は皆一緒だと楽しいけれど、僕よりふたつ上のお兄さんたちは、それが納得行かない時もあるらしい。僕にはまだ、分からないけど。
「チソンイはどう思うの？ヌナとヒョンのこと」
『ど、どうって言われても』
「でもヌナがどんな返事をするかくらいは分かってるでしょ」
『…それは、』
飲み物を買いに行った時、自販機の前で難しい顔をしているヌナがいた。僕が声をかけたら意識が戻ったように肩を揺らして、おはようなんて言ってくれたけど、そういえばあんまり元気が無かった、気がする。
「チソンイはヌナのこと好き？」
『好きだよ、でもこれはヒョンたちとは違う』
「どう違うの？」
『僕はお姉さんとしてヌナが好きだから』
僕のお兄さんたちみたいに、特別が欲しい訳じゃない。もちろん末っ子として可愛がられている自信はあるけれど、僕とヌナが初めて会った時から、初めて自分から声をかけた時から、ヌナは僕の大切なお姉さんだから。きっとこれは、それ以上でも、それ以下でもない。
「ヒョンも大変な人に惚れちゃったね」
『惚れ…まあそうだけど』
「でもさ、ロンジュニヒョンの気持ちは、ちょっとわかるよ」
『そうなの？』
「昔から見てた憧れの人が自分の前に現れて、しかも自分にとんでもなく優しいなんてさ」
好きにならない方がおかしいのかもね。
チョンロがそう言って、ヒョンのところに歩いて行く。ちょっと飲み物買ってくる！とヒョンの手を引っ張って、ドアが閉まった。
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
