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いつだか、ヌナが連絡先を渡されているのを見たことがある。きっとここのメンバーは、そういった場面に遭遇したことがあると思う。それだけこのヌナは魅力的で、僕は良かったなんて思っていた。だってヌナと同じグループじゃなかったら、僕は近付けさえしないんだから。
『ヌナは、僕が弟で嬉しい？』
「うん、だってわたしも、ヤンヤンのことを可愛がれないでしょう？」
『それは嫌だな、ヌナの肩で寝れないし』
僕らはヌナに愛されている。その自覚は十分にある。多分この人は自分のことより僕たちの方が大事で、ロンジュンと僕に両方から手を引っ張られても真ん中で笑っているような人だ。ヌナがヒョンたちにそうやって育てられたように、僕らもヌナに甘やかされている。
車に乗ればあっという間に会社に着いて、中に入ればドヨンイヒョンがいた。練習室まで一緒に行って、ぐっと体を伸ばしたヌナと目が合う。
「よし、頑張ろう」
『またこっちの宿舎来てね』
「うん、ロンジュニよりたくさん行こうかな」
クンヒョンがもう大丈夫？と聞けば、ヌナがゆっくりと瞬きをした。ドアが閉まって、ヒョンもなんだか安心した顔をする。
『何が大丈夫なの？』
「ああ、大人の話」
『…もう大人なんだけど』
「じゃあヤンヤンは、あの子の特別になりたい？」
『特別？』
「Aがヤンヤンだけを大切にしてくれて、ヤンヤンだけを見てくれるんだよ」
『良いことじゃない？嬉しいし』
「そう？」
『でもきっと、それって誰かが悲しむんでしょ』
誰がヌナの特別を望むのか、ここでは言わないけど、見ていれば分かる。同い年なら余計に。自分の好きが軽く見えてしまうほど、それぞれが抱えた気持ちはどこに昇華していくんだろう。あの人はきっと、良くも悪くも気付かないふりをする。クンヒョンの手が、頭を撫でた。
「ヤンヤンも大人になったねえ」
『今分かったの？』
「うん、もう子供じゃないんだね」
『当たり前でしょ』
「じゃあAがくれたお菓子は俺が食べて良い？」
『それとこれは別』
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
