キャンディをちょうだい ページ12
○TAEYONG
「オッパ、かっこいいのって言ってたのに」
「そっちの方が似合うよ」
「オッパが猫ちゃんやったんじゃないの？」
「良いじゃん、僕とAは親子みたいなもんでしょ」
可愛いんだから自信持ちなと言われて、ぎゅっと閉じていたAの口が緩む。テレビ電話にした先のテンは楽しそうだけど、俺の隣にいるドヨンはブランケット片手に周りを見渡している。
『持とうか？』
「Aにあげるから大丈夫」
『…過保護』
「何？」
『なんでもないです』
あの時のような耳を頭に付けて、黒いワンピースから見える足が少し寒そうだけど、それでもそれは、会えなくてちょっと寂しいとAが言っていたのを聞きつけた、遠回しのテンからのプレゼントだ。しっかりとAのサイズに合った黒い靴も。
バイバイと電話を切ればドヨンが近付いて、くるりとAの足をブランケットが包む。ソファーに座ってと促されるまま、Aの隣にはドヨンがしっかりと座る。黒猫と、衣装はまだでも海賊が一緒にいるのは、なんだか面白いけど。
「Aどこ〜？」
「わあ、ジョンウ綺麗だね」
「でしょ？Aと姉妹に見える」
「ジョンウはわたしのお姉ちゃん？」
「そうだよ〜可愛い猫ちゃん」
ヒョン退いてと隙間を開けて、2人並んだ姿は本当に姉妹のように見える。顎を触られて途端に眉を顰めたAは、いつもより濃い猫のメイクが映えるような赤いリップを塗って、耳にもパールのピアスを付けて、ヌナたちに囲まれて爪も綺麗な黒に塗って、正直可愛い。目を合わせたら照れてしまうほどに。
「これジェヒョニヒョンには見せた？」
「ううん、まだ会ってない」
「そろそろ来る…ほら来た！ヒョン！」
慌ててドヨンを見たら、メイク直すよとヌナに言われて動けなくて、ジョンウが間にいるからAに伸ばした手も届いていなかった。ジェヒョンはジョンウに手を振り返した後、一直線にAのもとに歩いて、頭についていた黒い耳に手を伸ばした。
「黒猫だったの？」
「オッパはヴァンパイア？」
「あっちで写真撮れるんだって、行こうよ」
それはもうあっという間に、ひとつ瞬きをする間に、ジェヒョンがAの手を取って、ブランケットが足元に落ちる。ワンピースの裾が揺れて、俺たちが呆気に取られている間にAとジェヒョンは部屋を出て、ドヨンが「A、」と呼んだ声は空に消えて行く。
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yom(プロフ) - まやにゃむさん» ペーパームーンからずっと読んで頂きありがとうございます！🥲💖これから話が進むので楽しみにしていてください🫶🏻 (2022年7月12日 22時) (
レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
まやにゃむ - ペーパームーンからファンで読んでます！推しのジェと主人公ちゃんのこの後とってもたのしみです💖応援してます💖 (2022年7月12日 19時) (レス) id: 5e67e2a30a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2022年6月22日 18時
