特級術師は最狂のエゴイスト【ブルーロック】【呪術廻戦】

届いたはずの勝利 ページ11

――潔side――


俺が吉良くんにボールを…？？？
今のは何だったんだ……




『ちょっと吉良くん
あなた試合でも同じこと言うの？』




後ろから凛とした女性の声が聞こえた





「あれ…あの人はさっきの…？」





『吉良くん 思い出して
あなたがボールを当てられた最後の瞬間
時計はまだ1秒残ってたのよ
それを動けない五十嵐くんに当てれば生き残れた』





『…それをあなたは見逃した』




『まぁ試合終了間際ラストワンプレー
ペナルティエリア内で味方のシュートがゴールを外れ
あなたを直撃したその瞬間に吉良くんあなたは
諦めて敗北を覚悟した 』




『だから気がつけなかったのよ
偶然にも目の前にこぼれるボールに…
ほんの少し脚を伸ばせば届いたはずの勝利に！』



「くっ…！！」




「そこにいるAの言う通りだ
このオニごっこのオニはボールを持ち続ける事で敗者にもなり得るが勝者にもなることができる有権者だ―――」










俺は…なんでボールを蹴った…？！
吉良くんのサッカー人生を俺が終わらせた…？


なのになんで俺は―――


こんなに昂ってる…！！！







『…くん …潔くん！！！』


「！！あ、はい…！」


『大丈夫？さっきお腹にボール当たってたよね？』



「え？…あ、大丈夫です…あれ吉良くんは…？」



『あの子ならもう部屋を出ていったよ』



「そう…ですか…」



『…申し訳ないとか思ってる？』



「え…」


『そんなこと思ってたらここでは生き残れないよ
…まぁでも少なからず気持ちは昂ってたみたいだし
その感情忘れちゃダメ …いい？』


「あ、はい…」



『ん、いいこ』




そう言うと彼女は俺の頭を撫でた…

………撫でた？……え、俺撫でられてる？？？




「あっ！ああああの！！」





『？あ、ごめんごめんつい癖で』



そう笑いながら俺の頭から手を退かせ
國神に投げ飛ばされた蜂楽の元へ行った





『はーいそこの蜂楽くん 投げ飛ばされてたけど大丈夫ですかー？』

大丈夫？→←ペナルティエリア

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