恋を拾う。 (ページ3)

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望と暮らして数日。
定時で仕事を終え、夜ご飯の買い物をしてスーパーを出ると、すみません、と声を掛けられた。

「この写真の男の人、見ませんでした？」
「え、」

見せられた写真に写っていたのは、綺麗なスーツを着た、望やった。
驚いていると、その反応で全て分かったのか、ニコリと笑って。

「初めまして。私、小瀧淳太と言います。」

小瀧……？
何だか聞いた事のある名字だと思っていると、渡された名刺を見て、ハッとする。

不動産業界でトップを走る、とんでもない会社だ。

慌てて自分の名刺を出そうとすると、信じられない言葉が聞こえた。

「望は、会社の跡取りなんです」
「え……？」
「兄が心配していたと伝えてください。それと……連絡してこい、とも」

そう言って去っていった淳太さんの後ろ姿を見つめるしか出来なかった。

「ただいま……」
「おかえり！！」

家に着いて、ニコニコと笑って出迎えてくれた望の手を引いて、ソファーに座る。

「望、教えて欲しい事がある、」
「ん？」
「ここにおった日…何があったん？」

そう言うと、悲しそうな顔をしたけれど、覚悟を決めたのかゆっくりと、話し始めてくれた。

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