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申し送りの後には学生みんなでホソクさんの元へ向かい今日の計画を見てもらう。
HS「お、Aちゃん、完全回復?」
私の計画に目を通しながら、明るく聞いてくれる。
下を向いていながらも笑顔でいてくれるのが分かる。
『はい、一昨日はありがとうございました。』
HS「いえいえ。昨日は泣かずに診察できたってユンギ先生が言ってたよ。偉いじゃん。計画もオッケー。」
私に書類を戻してくれながら爆弾発言。
え、まって?ユンギさんわざわざそんなことまでホソクさんに伝えたの?そんなに近い関係?
『あはは…ご迷惑おかけしました。』
とりあえず苦笑いを返す。
HS「元気になったなら何よりだよ。俺の弟も小さい頃病院嫌いだったんだけど、なんだか思い出して懐かしくなったよ。」
弟さんの小さい頃と重ねられるのはなんだか複雑な気持ちだけれど優しい顔のホソクさんを見てどうでもよくなった。きっといいお兄さんなんだろう。
ソヒさんの病室へ歩いて向かいながら兄弟について考えた。
元一人っ子の私としては、兄弟という存在がすごく羨ましかった。今では兄と弟がいるわけだけど特に兄妹らしいことをしてるわけじゃないしな。
そんなことを考えているといつの真中ドアの前に立っていた。
『おはようございます、ソヒさん、ユナさん。』
おはようございます、と2人の声が返ってきた。
SH「もう調子はいいんですか?心配してたんですよ。」
YN「この時期体調を崩す方多いですしねぇ。昨日売店に行ったんですけど、すごいたくさんの人が受付で待ってて大変だなぁと思いました。」
ハキハキ喋るソヒさんと語尾を伸ばし気味でふんわり話すユナさん。
『はい、もう大分。ご心配おかけしました。…』
ふっと息をすすった時に違和感を感じる。むずむずとした感覚。なんでだろう?
周りを少し見回すと花瓶に沢山の花が挿してあった。
昨日誰かがお見舞いにでもきたのだろうか。
でもこれがきっかけだろう。私は花粉など植物に対するアレルギーが大量にある。別にアナフィラキシーで死ぬとかではないけどただ花粉症がひどいというだけだ。
鼻を軽く啜ると、水のような鼻水を感じられた。その拍子に鼻水が変なところに入って咳が止まらなくなる。
『…っンンッ…ケホッコホッ今日のリハビリ…ゲホッゴホッゴホッ…ちょっケホッコホッ…すみませんケホッコホッゲホッゴホッゴホ』
うわぁこれやばいな。変に痰も絡んできた。
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蒼色(プロフ) - Mahoriさん» 結局作りましたー笑ありがとうございます! (11月21日 4時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
Mahori(プロフ) - 蒼色さん» まさか続きが作られているとは…!今から飛んで読みに行きます😉 (11月16日 20時) (レス) id: 242b4e213d (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - にゃんさん» 初めてのコメント、ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。続き出しました☺️ (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - せいなさん» 嬉しいコメントありがとうございます!続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - 志帆さん» 続き出しました! (11月15日 13時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年9月24日 18時