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JM「だいたい認知症患者さんに対する各セラピー効果の比較ってどこから拾ってきた情報なの?そんなの最近聞いてないけど?」
ジミンが隣で何かぶつぶつ言ってる気がするけど、全然頭に入ってこない。
寝不足で重い体を引きずりながらなんとか歩く。
看護学校として1番伝統があるとかなんだかしらないけど、とにかく古い校舎だ。やたらと長い廊下を恨む。
サーっと血の気が引く感覚がして、自分の体が平衡感覚を失ったのがわかった。
JM「A聞いてる?……っあぶな!」
気づくとジミンの腕に抱えられていた。流石の反射神経だ。ほっそい体のどこにそんな力があるのか片腕で軽く支えられている。
『あぁ…ごめん。ちょっとふらっとして。』
JM「うん、いいから一旦座りなよ。」
廊下の真ん中でジミンにゆっくりと座らされる。
JM「多分貧血だろうね。しばらく座ってて。すぐ良くなるといいんだけど…。」
『…でも、授業始まっちゃうし…。アルパカに謝らないと…。』
私は知っている。アルパカことキムソクジン、基本的に授業中に生徒が何をしていてもあまり怒らないが、成績の付け方はとにかくシビア。普段親父ギャグばっかり言ってるくせに割と冷めてる人だ。
普段割と情に訴えかけらタイプの私、キムソクジンとそういう点ではとことん相性が悪い。
『だってアルパカ、怒らないくせに点数は黙って引くタイプだもん…。』
JM「まあね。俺はわかりやすくて好きだけどね。」
そりゃあジミンほど成績が良ければ問題ないだろう。
まぁジミンの成績の良さは、彼自身の完璧主義と努力の賜物だから何も言えないけれど。
「誰がアルパカだって?WWH、ワールドワイドハンサムと呼びなさいっていつも言ってるでしょ?」
『…ソクジンセンセイ…カッコイイ…』
JN「よろしい。ところで君たちはこんなとこで何してるの?もう授業始まるよ?」
しゃがんでいる私に目線を合わせるようにしゃがんだ先生。流石自称WWH、顔は恐ろしいほどに整っている。
JM「あぁ、ちょうど先生に用があったんですけど、その途中でAが倒れちゃって。」
JN「え?大丈夫?…確かに顔色悪いね。」
『倒れたなんて大げさな…。少し眩暈がしただけですよ。』
JM「眩暈がして倒れかけたんだから一緒だろ。」
『倒れたって聞くとすごい大げさじゃん。』
JN「はいはい、今は喧嘩はいいから。で結局Aさんは大丈夫なの?」
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蒼色(プロフ) - ななさん» ななさん、こんにちは。そうなんです笑。ちょうど半日ぐらい違って皆さんが読みやすい夜に投稿ができないことも申し訳ないです💦続編でも是非よろしくお願いします! (8月26日 0時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - カナダにいらっしゃったんですね…‼︎なんとなく時差はあるのかなと感じていました笑。続編もお供させてください!笑笑笑 (8月25日 23時) (レス) @page50 id: 3dac742d50 (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - asさん» asさん、こんにちは。そんな日課の一部にしてくださるなんて嬉しすぎて感激です。続き今アップしました。このお話を読んでくださりありがとうございました。 (8月25日 23時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
as(プロフ) - 前作からお話読ませていただいてます!最近は朝起きてからと夜寝る前にこのお話読むのが日課でした…。続編を今か今かと待ちわびてます (8月25日 21時) (レス) id: ca05a930ec (このIDを非表示/違反報告)
蒼色(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、こんにちは。そんなこと言っていただけるなんて嬉しいです。続編も是非是非よろしくお願いします! (8月25日 21時) (レス) id: 3f04ad914f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼色 | 作成日時:2023年8月17日 0時