21.混乱。 ページ21
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「服…ありがとうございました」
身につけていた服を脱ぎ寝ている政の体にそっと掛けると、私は干してある自分の服へと手を伸ばす。誰も入って来ないだろうと思っていた。
それが突然バッ、と垂れ幕が勢いよく開く。
「え、」
「あ、お前、」
見つめうこと数秒。
私の悲鳴が小屋中に響いた。
「な、な、何がどうなって！？」
「見ないでよ、信っ！！」
「あ、悪いっ！」
真っ赤な顔をして咄差に両手で顔を隠す信。指の隙間からちゃっかりこっちを見ていて、言葉と行動が合っていない。
「A、どうかしたのか？」
「漂！？そんな…っ…バカな！！嘘だろ、だって漂は…。」
「信？」
信じられないと、政を指差しては口をパクパクとさせている信はどれだけの距離を走って来たのか。汗だくで、顔や体には傷があって。でも、それ以上に政を見る信の顔色は酷く青ざめていて。
何か合ったんだと直感的に感じた。
「……漂？」
「違う。政だ。……お前が信か」
「なんで俺の名をっ…なんで漂と同じ顔をしている！！」
なんで、どうして、疑問ばかり政に問い続ける信。
私は予め政の身代わりにと、漂が宮中に連れて来られたのを聞かされていた。
でも、信は何も知らない。目の前にいる政を見て、混乱して狼狽えている。
「説明している暇は無さそうだ」
身支度を整えた政は「俺の側から離れるな」と何かから守るように、自分の背に私を隠した。
ビビビビッ…と静寂を切り裂く不快な音。
それが通り過ぎた瞬間。私達がいた建物は崩れ落ちる。
「っ…！？」
「A、怪我はないか？」
「大丈夫です…。」
「A、こっちに来いっ！ソイツは漂じゃねェ！！」
「信この人は、」
練っとりとまとわりつくような視線。不気味な感覚に後ろを振り向けば、大柄な男が一人立っていた。頭巾から覗く見開いた目は異質で、口元に不敵な笑みを浮かべている。
「女もいるのか。だが、まず先に狙うのは…。もはや逃がさぬ。命をもらうぞ、秦王嬴政」
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ノア - 初めまして、この作品の王騎様と夢主の絡みが好きで毎月読み返しておりました。読み手に戻られることを考えていらっしゃるとお伺いしましたが是非とも見れる形に残しては頂けないでしょうか。毎回癒されながら拝見させていただいておりました。 (2022年8月3日 21時) (
レス) id: c471de6204 (このIDを非表示/違反報告)
( ´ω` )/(プロフ) - おもしろかったです。続きは見れないんですか？ (2022年7月31日 9時) (レス) id: 16f8a40083 (このIDを非表示/違反報告)
i05x09(プロフ) - 突然すみません。とても面白くて読み進めていたのですが、続きはもう読めないのでしょうか…？ (2022年7月30日 19時) (レス) id: a85be77842 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - 凌さん» 160�兪宛紊塙佑┐討�話し書いています。ですが、読者様のお好きな設定で読んでいただければ。コメントありがとうございます。 (2020年7月4日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 主人公の身長はどのくらいですか？ (2020年7月4日 7時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年4月28日 0時
