49.小粋係 ページ4
.
『はぁー…』
「まぁ、長いため息。もしかして悩みですか?」
『悩みと言うか…、え、誰ですか!?』
「私は甘露寺蜜璃。ねぇ、どんな悩み?キュンとするような悩みなら聞かせて欲しいわ」
湯に浸かっていても隠しきれない豊満な胸。特徴的な髪色に、親しみやすそうな優しい顔立ち。話し方も可愛らしい女の人が、私の腕に手を回してグイグイと迫って来る。
主に胸の圧が凄い…。
同じ人間とは思えないような発達具合に、つい自分の胸と見比べて、虚しさを覚えた。
『実は…継子の件で、』
「えええ!?もしかして貴女のお名前Aちゃん?そうよね?」
『何で私の名前を?』
「だってAちゃん有名人だもの!お館様直々に柱の皆さんがAちゃんの係を言いつけられているし。何より、姉弟の深い愛情に私キュンキュンしちゃう!」
『キュンキュンですか…?』
そんないい響きのものでもないけど…。
私はいつも胃がキリキリしてる。
「それで?誰の継子になるつもりなの?」
『まだ決めてなくて…あの甘露寺さんは何柱なんですか?』
「私?私は恋柱。Aちゃん私の継子になりたい?こんな可愛い子が私の継子になるなんて、嬉しいわ。鍛えて立派な継子に育てたら、きっと私皆に注目されちゃう。それも恥ずかしい!」
考えてる暇もないほど勝手に話が進んでいる。
けど、ここで話を遮ってしまうのも気が引ける。
甘露寺さんって、確か伊黒さんが好きだって言ってた人じゃ…。私の事は邪険にするくせに、甘露寺さんの話になると急に優しい表情になって。分かるけども、こんなに可愛い人なんだから。
『甘露寺さんが魅力的な女性で羨ましいです…。私には女性らしさってものが欠けてるような気がするので』
「どうして?Aちゃんは可愛いんだから自分に自信を持って!それにね、恋をすると皆素敵になるの。心配しなくても大丈夫!小粋係の私がとびっきり可愛い女の子にしてあげる!」
小粋係とは何ですか?
次から次へと係を聞かされても、把握できない。
「訓練で疲れてるなら、たまにはお洒落をして気晴らしにお出かけしてみる?」
『気晴らしに?でも、』
「継子の件は、柱の皆さんとお話ししてから決めても遅くないから。ね?」
『じゃあ…宜しくお願いします』
やったー!と私に抱きついてきた甘露寺さんの柔らかな胸に、女の私でも恥ずかしくなった。
122人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三月の専属ストーカーなつめみく - うあああああいいるいくん救済!!救済だあああ!!やったあああああ!ここのコメント欄の空気ぶち壊していくうううう!!てか面白すぎいいいい!もうね!設定が!神なんよ! (10月24日 9時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - ありがとう〜♪続き待ってるね♪(*⁰▿⁰*) (2022年1月2日 18時) (レス) id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - アオイさん» アオイさんは多才な才能をお持ちなんですね。絵も描かれ、ピアノまで弾けるなんて羨ましいです。累君のテーマ曲、今度聴いてみたいと思います。更新の準備致しますね。千寿郎君と煉獄さんのお話からになりそうです。その様子に累君ヤンデレ化しないといいですけど(笑) (2022年1月2日 0時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - まぁ、私の話は置いといt((無一「更新頑張ってね」 (2021年12月31日 23時) (レス) id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 累君は、ヤンデレも似合うしツンデレでも似合うなぁ〜って思うと、私 顔が真っ赤っかになるですwww.自分で描いた累君を見ると『可愛い///付き合いたい///エンジェルですか⁉あなた⁉』ってよく言ってて 累のテーマの曲をピアノで弾くとギャン泣きにいつもなってる (2021年12月31日 23時) (レス) @page10 id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:bluemoon | 作成日時:2021年9月28日 20時