【ヒプマイ】君と私の7日間｡【碧棺左馬刻】

1日目-8- ページ9

左馬刻さんはギョッとして固まった。



「は、お前、なんで泣くんだよ…！？」



私はしゃくり上げながら答えた。


「…だって、だって左馬刻さん、本当は、こんな事っ、したくないんで、しょ？？」



涙が止まらない。

「好きでも、ない、私とっ。ダメ、ですっ、こんなの」



左馬刻さんは何も答えない。


私は左馬刻さんが好きだ。でも、左馬刻さんは私の事なんて好きなわけがない。

それはもちろん分かっている。だから、無理して"こういうこと"をしようとしてくれるのが、嬉しかった。



でも、そんな優しさに甘えたくない。


私は、私を愛してくれる、そして私も愛している、そんな相手としたい＿＿いや、したかった。きっともう、叶わないだろうけど。



ヒック、ヒックと子供のように泣き続ける私を、突然、左馬刻さんは抱き起こした。


強く、強く抱きしめられる。



「……ごめん」

低く呟くような声で、囁かれた。


再び、私の涙腺は決壊する。

「う、あ……うあぁ〜〜っ……」



私はただ泣き続けた。

左馬刻さんは、そんな私の背中や頭を撫でながら、泣き止むのをずっと黙って待ってくれたのだった。

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