1日目-6- ページ7
そうしている間に、エレベーターはあっという間に目的のフロアに到着した。
左馬刻さんは私の肩を抱いて、エレベーターから降りた。
密着度に思わず胸が高鳴ったが、今はそんな場合じゃない。
どうすればいいの……?!
ガチャッ、と音を立てて部屋の扉を開いた左馬刻さんの整った横顔を見ながら、私は必死に考えた。
「左馬刻さん待って…!いっ、一旦落ち着いてくらさ、くっ、ください!」
「ア"ァ?誰に向かって物言ってやがんだ。つか、お前が落ち着け」
左馬刻さんは私を部屋に押し込むと、バタンと乱暴に扉を閉めた。
外のネオン同様、目に刺さるようなピンク色で統一された部屋と、天蓋付きの大きなベッド。
そして、2人きり。
ごくり、と私は生唾を飲み込んだ。
どういう状況、これ。誰か教えてよ。
歩み寄った左馬刻さんは私の腕を自分の肩に回し、膝裏に手を入れ___
私の体が、宙に浮く。
人生初の、お姫様抱っこ。
左馬刻さんは私を抱えて悠々と歩く。
そして、ベッドに私を下ろした。というより、落としたに近い。
「うわっ……!」
しかし、痛いとは思わなかった。スプリングのきいたベッドで助かった。
「さ、左馬刻さ……?!」
「静かにしろ」
左馬刻さんは私に起き上がる暇を与えず、自分もベッドに乗った。
私のお腹より少し下あたりに馬乗りになる。
左馬刻さんの顔は、下から見上げただけでも分かるほど美しかった。
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矢野いと(プロフ) - 百面相さん» こちらこそコメントして頂きありがとうございます。とても力になります!完結まであと少し、お付き合い頂けると嬉しいです。よろしくお願いします! (2019年5月20日 17時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
百面相(プロフ) - ストーリー物で唯一楽しみにしている作品です!ニヤニヤしながら見させて頂いています…。素晴らしい作品を有難うございます! (2019年5月18日 22時) (レス) id: 5fbb166415 (このIDを非表示/違反報告)
矢野いと(プロフ) - ぱぴぷぺっぽー!さん» そう言ってもらえると嬉しいです。頑張ります! (2019年4月28日 9時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴぷぺっぽー! - おぁぁぁあ!!!!!凄い好み!この小説!!!更新頑張ってぇぇ!! (2019年4月24日 19時) (レス) id: 73667381e3 (このIDを非表示/違反報告)
矢野いと(プロフ) - すずさん» ありがとうございます!励みになります(^-^) (2019年4月20日 19時) (レス) id: 44c4b06050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:矢野いと | 作成日時:2019年4月9日 12時